ゆめの町ノビタランド[★★]
[初出誌] 『ノビタランド』、「小学四年生」1974年7月号、9頁、50コマ
[単行本] 『ゆめの町ノビタランド』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第3巻」1974年10月1日 初版第1刷発行、9頁、50コマ
[大全集] 『ゆめの町ノビタランド』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 4」2009年12月30日 初版第1刷発行、9頁、50コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル『ノビタランド』が『ゆめの町ノビタランド』に変更
[梗概] のび太が家の中でローラースケートをしていて、ふすまに「ドタ」と衝突し、「バリ バリ」と破いてしまった。ママから「家の中でそんなものにのる人がありますか」ときつく注意された。外で始めると、「ブブー」とクラクションを鳴らされ、そのうえ運転手から「ばかやろう! ひきころされたいのか」と怒鳴られてしまった。
しずちゃんもうちをおいだされ、スネ夫がドッジボールをやろうと言うと、いつもの空き地が今は建物の材料置き場になっていた。のび太が「いつ、どこで、なにをしても、だれになにもいわれない。そんな自由な世界がほしいなあ」とドラえもんにお願いした。
ドラえもんは説明もしないで、ひみつ道具『ポラロイドインスタントミニチュアせいぞうカメラ』で、家を「カシャ」と写した。「ジー」と現像すると、ほどなく、「ポト」と小さな家がカメラから出てきた。
小さな家は中まで細かくそっくりにできていた。次に、ドラえもんはひみつ道具『ガリバートンネル』を出し、そのトンネルを通り抜けると小さくなり、小さな家に住むことができるようになった。
のび太は町内の本屋さん、お菓子屋さんなどを片っ端から写し、野比家の庭に大通りなどを設定して、本格的な街づくりに着手した。そして、のび太は友だちを「ガリバートンネル」から、新しく完成した街に誘導した。その町を見てみんなは「ヒャア……」と、しばらく声が出なくなるほど感激していた。
のび太は大通りで、「どれでも、好きな家を、自分のに決めていいよ」と叫んでいる。スネ夫は持ちきれないほどのプラモを、おもちゃ屋から持ってきた。そして、ジャイアンは「プラモデル、おれにもわけろ」とスネ夫を追いかけている。
しずちゃんからドラえもんは「そんなに、ドラやきばかり食べちゃ、おなかこわすわよ」と注意され、「ただだからね」と答えている。
のび太がノビタランドで枕元にたくさんのマンガをおいて、読んでいたら、突然、「グラ」と揺れ出した。ママが大工さんに、「庭いっぱいおもちゃをならべて、じゃまっけねえ。このへんに物置を建ててくださいな」と語りかけていた。
「ガリバートンネル」から出たのび太は「ドラえもん、あき地をつくる機械をだして」と頼んでいたが、「土地だけはつくれないあ」と困惑したドラえもんは答えていた。
[S0440・A0313・047407]