友情カプセル[★★★]

[初出誌] 『無題』、「小学四年生」197210月号、10頁、76コマ

[単行本]  『友情カプセル』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第4巻」1974111日 初版第1刷発行、10頁、80コマ

[大全集] 『友情カプセル』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 22009830日 初版第1刷発行、10頁、80コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『無題』が『友情カプセル』に変更

 「ゆるさないぞ」コマ挿入[94(5)]

 

「グジャ」コマ挿入[94(6)]

「フララ~」コマ挿入[95(6)]

「ドラえもん…」コマ挿入[95(9)]

 

[梗概] ドラえもんはスネ夫の家で、ドラ焼きを腹いっぱい食べることができた。食べ終わると、スネ夫から、ぼくのロボットになってくれれば、毎日、ドラ焼き食べ放題といった誘いを受けた。

 

 家に帰ると、ドラえもんはのび太の前で、「ドラやきなんかにつられて、のび太をうらぎるようなぼくじゃない」と訴えている。部屋の中で、いつまでも親友でいようなと言いながら、二人はしっかりと握手している。

 

  そこへ、スネ夫がやって来て、自分のロボットにならないのなら、ぺろりとたいらげた二十個のどら焼きの代金千円を払えと言い出した。ドラえもんが一円も持っていないというと、スネ夫はある人と友だちになりたいが、相手がどうしても見向きもしないので、なんとかしてくれたら、ドラ焼きをあきらめるといった交渉条件を切り出してきた。

 

 ドラえもんは『友情カプセル』と『コントローラー』、つまり、スネ夫に激しい友情を感じ、きみのためを思って一生懸命になるひみつ道具を差し出している。ドラえもんとのび太は機械で友だちを作るなって、かわいそうだと話し合っていると、突然、ドラえもんはスネ夫くんに会いたいと言いながら、スネ夫の所へ走り出した。

 

  のび太が「いっちゃだめっ」としがみつきながら叫ぶと、スネ夫はドラえもんにうるさいやつなぐれと命令して、その通りにしている。

 

 ジャイアンに往来であっても、スネ夫は「おまえなんかにもうペコペコしない」と宣言し、殴られそうになると、ドラえもんにひみつ道具『パンチ銃』を出してもらって、「ボカン」と、逆に殴り飛ばしている。

 

 スネ夫が町内の男の子たちに、ぼくの家来になれと言い渡すと、激しい殴り合いになり、その際、なぐりあいに加わったのび太が『コントローラー』を「グシャ」と踏んでしまった。

 

  「ハッ」とわれに返ったドラえもんはのび太から、「友情カプセル」が体のどこかに装着されていると言われたので、首輪の下や鈴の中やポケットの中を調べたが、どうしても見つからなかった。そうこうしているうちに、スネ夫はコントローラーを直して、のび太を再び追っ払い出した。

 

 スネ夫が家に帰ると、ドラえもんに『宿題をやる機械』や『お金を作る機械』や『歌手になれる機械』などを、次から次へと出すように強制した。ドラえもんは「いくらなんでもよくばりだ」と拒絶すると、スネ夫はコントローラーで脅してきた。

 

  「ガガガ」と機械が故障しているすきに、ドラえもんが逃げ出すと、往来でお相撲さんに「ドカン」とぶつかり、気絶して、仰向けにぶっ倒れてしまった。その時、のび太はドラえもんの足の裏に、セロハンテープにくっついたカプセルを発見したので、はがして「ポイ」と往来に捨てた。

 

 コントローラーが直ったので、スネ夫が使うと、カプセルのついたお相撲さんが「ドドド」とやって来て、「ふたりは親友でごんす。もう、はなれないでごんす」と言いながら、「ギュウ」とスネ夫を抱きしめた。

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