タイムワープリール[★★]
【道具解説】 ひみつ道具である『タイムワープリール』を「カリ カリ カリ」と回すと、ある時間から別の時間へとすっ飛ばすことができる。
【使用目的】 のび太がしずちゃんの家にいっても、出掛けていたしずちゃんがなかなか戻ってこなかった。すると、のび太が珍しくこういう無駄な時間が大嫌いだと「ソワ ソワ」し出したので、ドラえもんは「タイムワープリール」を出している。
【使用結果】 ドラえもんが「タイムワープリール」を「カリ カリ カリ」と回して、二、三十分ワープさせると、しずちゃんの帰ったところへワープして、楽しく話をすることができた。
しずちゃんのところから帰る時、「むだな時間をはぶくと気分いいな」と考えながら、この道具を「カリ」と回すと、「もう家についた。こりゃ楽でいいや」となった。
大好きなテレビ番組『ピーマン』を見ようとしたら、前の番組をやっていたので、「カリ カリ」と回すとおもしろく「ピーマン」を見ることができた。しかし、ドラえもんから「むやみに使うな! ワープした時間は二度とかえらないんだぞ」と注意された。
「いいもん」と言いながら夜中にワープした。あっという間に夜になり、しかも、パジャマを着てフトンに入っていた。つまり、夕食を取り、ひとねむりしたところへワープしたことになった。
目の前には、クリスマスプレゼントがあり、九人の偉人伝という、いつもと同じようにとてもためになるプレゼントであった。のび太は「来る年も来る年も…、期待はずれのままで年をとっていくのかな…」と涙をこぼしていた。
来年のプレゼントがなにになるかが気になりだしたので、この道具のレベルを分単位から年単位に上げて、「カリッ」と回すと、「ペン習字手本」であった。「たまにはためにならないプレゼントがほしいなあ。もう一年先のをみよう」ということになった。
「ひるねばかりしていないでなわとびでもして体をきたえなさい サンタ」という、ためになるプレゼントであった。
のび太はずっと先のをみてみようと、「カリ カリ カリ」と何度も回してみた。「やった!! こんなのほしかったんだ」と喜んでいると、ノビスケが「ワーイ、ほしかったロボペット!」、のび太パパ「何いってんだい! ぼくんだい!!」
しずちゃんママ「あなた! ノビスケのために買ってきたんじゃないの!!」、「ワ・ワ・ワ… 大人になってる!! しずちゃんも大人… 子どもまでできてる!! 大人になっちゃ、もうプレゼントももらえない。毎日ひるねして、遊びくらすこともできない」となってしまった。
のび太パパは「ワープした時間は二度とかえらない」と言われていた。しかし、きっとドラえもんがタイムマシンで助けにきてくれると思った。
「しかし…。まてよ…。タイムマシンでもどったら、こっちの世界のぼくはいなくなる! もとの世界のぼくが、とつぜん大人になる!! ワア~ どうしたらいいんだ!!」と大騒ぎしていたら、「タイムワープリール」が「プルル… ギ・ギガ・ガ ガ… パカ」となった。
ドラえもんは目の前ののび太に、「それはきっとむちゃな使いかたしたからこわれちゃって…」と説明している。のび太は「もとにもどったわけ!? ワーイ、ばんざい!!」と大喜びしているところへ、しずちゃんが「お待たせしてごめんなさい」と帰ってきた。のび太は「いやいや、もっとずーっとまってもよかったんだよ」と鷹揚に対応していた。
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