のび左ェ門の秘宝[★★]

[初出誌] 『無題』、「小学四年生」19711月号、13頁、74コマ

[単行本]  『のび左ェ門の秘宝』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第4巻」1974111日 初版第1刷発行、14頁、81コマ

[大全集] 『のび左工門の秘宝』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 12009729日 初版第1刷発行、14頁、81コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『無題』が『のび左ェ門の秘宝』に変更

 「ばあいによっては、何日かとまりこんでも……」コマ挿入[133(7)]

「だけどここは、ぼくらの時代だと、どこにあたるのだろう」コマ挿入[135(2)]

 

「地図で、調べてみよう」コマ挿入[135(3)]

「川がそのまま、のこってるよ」、「ちょうど、曲がり角のこのへんだ」コマ挿入[135(4)]

「なんだ! 道のまん中をほったりして」、「すぐ、なおします」コマ挿入[136(1)]

 

「うーむ、さては…」が「おかしいなあ……」に変更[136(2)]

「ううむ、さては!」コマ挿入[136(4)]

「もっと、早くほればよかったんだ」、「もう一ど、あの時代へ!」コマ挿入[136(6)]

 

[梗概] のび太のパパはのび太にお年玉の埋めてある宝の地図を手渡している。この地図を手掛かりに、のび太はお年玉のありかを発見することができた。パパはこのアイディアを気にいっていたけれども、のび太は手間をかけた割合に金額が少ないと、不満げであった。

 

のび太もドラえもんも、本当の宝探しがしたかったので、パパに宝を隠した場所を記した、古い書きものがないかどうかを尋ねている。パパは野比家の先祖である、江戸時代ののび左ェ門の古文書を取り出した。

 

のび左ェ門は今から六代前の先祖であり、大地主の農家でたぶんお金持ちであり、古文書には、パパによれば、「あまりにも金がたまり、おき場がないなり。だからうめるなり」と書いてあると、ドラえもんとのび太に告げている。

 

 しかし、その古文書には、隠し場所に関する部分はちぎれてないということであった。当初、二人は、「ガクン」ときたが、やがて、二人には、「タイムマシン」によって、宝を埋めるところを見ればいいという考えが閃いた。

 

  早速、二人はタイムマシンに乗って、のび左ェ門の住んでいたと想定できるところへ出発した。なぜか、タイムマシンの出口から飛び降りると、ドラえもんは肥ダメに「ボチャ」と落ちてしまった。

 

 のび左ェ門の家を探していると、のび太そっくりの男の子に会うことができたので、尋ねると、のび左ェ門のせがれののび作であることが判明した。

 

  のび作に案内されて、のび左ェ門の家に行くと、あまり金持ちらしい家ではなかった。のび左ェ門がクワを担いで用事に出かけるというので、二人も一緒に同行することにした。

 

 家に戻ると、四人は囲炉裏端に座ることになった。のび太は「あんまり、小ばんなんかとえんがなさそうだぜ」とつぶやくと、ドラえもんは「みかけではんだんしちゃだめだよ」とたしなめている。のび作が「とうちゃん、あれ、うめてくれた?」と尋ねると、のび左ェ門は「しい、人に見られたらまずい」と答えている。

 

 のび太たちはイライラしながら、「はやく、うめないかな」と考え、一方、のび作たちもソワソワしながら、「はやく帰らないかなあ」と考えていた。のび太はいくら待っていても、ぼくらがいるる限り埋めないので、隠れて見張ることになった。

 

  すると、クワを担いだのび左ェ門は川のほとりに穴を掘り、壷を埋め出した。場所を現在の地図で確認すると、川のちょうど曲がったところであることがわかった。

 

 タイムマシンで現代に戻って、宝の隠し場所を再確認すると、山川組の工事現場近くの道のど真ん中であった。スコップで道を掘って、宝を探したがどうしても見つかりません。

 

  ドラえもんは「ぼくらの前に掘り出したやつが」いるという結論を引き出し、再度タイムマシンでその時代へ行き、埋めた後すぐ掘り出そうということになった。

 

 タイムマシンで行ってみると、のび左ェ門がのび作に「さあ、これが宝のありかをかいたまき物だよ」といって、手渡しているところだった。のび太は「すぐほるくらいなら、なぜうめるんだ」と思った。

 

  すると、のび左ェ門はのび作に「お年玉もこうやってもらえば、おもしろかんべ」と話していた。現場でこの光景を見たのび太は「でもよ、けい気のいいことかいてあったわりには、金がくが少くねえな」と愚痴の一つでも、こぼしたくなる心境であった。

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