手作りおもちゃ[★★]

[初出誌] 『手作りおもちゃ』、「小学三年生」199011月号、10頁、70コマ

[大全集] 『手作りおもちゃ』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 172012229日 初版第1刷発行、10頁、70コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 変更なし

 

[梗概] ジャイアンとスネ夫の飛ばしていたラジコン飛行機は調子が悪くて、しばしば墜落していた。そして、長く使ったため、もう飽きてしまい、新しい物に買い換えようとしていた。

 

  そこへ、のび太が遊びに来たので、スネ夫は策略を巡らして、しばらくの間、のび太に貸すことにした。のび太が飛ばしていると、フラフラと飛んでいって、行方不明になってしまった。すると、スネ夫は買ったばかりの物だから、弁償しろとのび太に迫った。

 

 のび太が途方に暮れて、ベンチに寝て考えていると、親切なおじいさんから何か悩み事でもあるかと尋ねられた。飛行機をなくしたと白状すると、新しいのを作ればよいといって、いろんなおもちゃの作り方が出ている昔の『たのしい工作』の本を貸してくれた。

 

 この本をドラえもんに見せると、早速材料を注文してくれた。22世紀では、手づくりおもちゃが大流行しているため、のび太が注文した箱に付いている『きよう手袋』を使って、キビガラ細工でキリンを作った。すると、完成したキビガラ細工は「パカパッ パカパッ」と走り出した。

 

 次に、丸めた紙の玉を、空気の圧力で飛ばす、紙鉄砲を作った。22世紀の紙鉄砲で、ホームランボールをねらい定めて撃つと、「バギュン」と飛んで、「パカッ」とボールを粉砕してしまった。

 

  さらに、ソーラーペーパーで紙相撲をたくさん作った。「コンピューターに番づけを入れておくと、勝手に取組が進んでいく」ので、のび太は「のび太山」を応援して、楽しんだ。

 

 最後に、自信がついたので飛行機にチャレンジすることになった。ラジコン飛行機であるが、ゴム動力で自動巻きである。しかし、マッハ3の超音速がでる優れモノである。手作りの糸なし糸電話で、スネ夫がカンカンに怒っているかどうかを探ることにした。

 

  糸なし糸電話から、「のび太がこわしてくれたおかげで、新しいの買ってもらえた。でも、のび太には、ないしょにしておいて、とうぶんいじめてやろうな」と、スネ夫の勝ち誇った声が糸なし電話から聞こえてきた。

 

 怒り心頭に発したのび太がラジコン飛行機を飛ばすと、スネ夫たちは「ダサイ飛行機」と言いながら、ぶっつけて壊そうとした。のび太が飛行機をひらりと攻撃からかわして、紙鉄砲を「バキュン」と発射すると、スネ夫の飛行機に命中し、撃墜させることができた。

 

  怒って追い掛けてきたスネ夫とジャイアンをキビガラ細工のキリンに乗った紙相撲のび太山に、二人ともぶっ飛ばされた。

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