七万年前の日本へ行こう[★★]

[初出誌] 『7万年前の日本へ行こう』、「小学三年生」19907月号、10頁、69コマ

[大全集] 『七万年前の日本へ行こう』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 172012229日 初版第1刷発行、10頁、69コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 変更なし

 

[梗概] 家が改築中で、現在ホテル暮らしをしているため、スネ夫は友だちと違った道を帰ると言い出した。スネ夫によれば、「のびのびとくらさないと、心まで小さくなっちゃう」とのことである。

 

  この話を皮切りに、居間をうんと拡げて大パーティ、ビデオルームには100インチの大スクリーンの立体音響、カラオケ用舞台、とスネ夫のホラ話は止まる所がなかった。

 

 のび太は「外人は日本の家をウサギ小屋とよんでるんだよ」と言う、スネ夫の発言にも腹を立てながら、ドラえもんにわが家の改築の話を相談した。ドラえもんはのび太から「おし入れにねるより、自分だけの部屋が欲しいだろ!?」と言われたが、全くその通りであった。

 

  しかし、ママやパパによれば、地主さんが今の土地にマンションを建てる計画だから、改築は非常に難しいと、ドラえもんも考えていた。

 

 ドラえもんは『いつでもポスター』を取り出し、のび太がこのポスターに行きたい七万年前を書いて貼り付けた。七万年前の東京には誰ひとり住んでいなかったので、『ペーパーハウス』によって、スネ夫の家よりもずっと広い大邸宅を造った。しずちゃんを連れてきたが、二階の出入口から落っこち、腹を立てて帰ってしまった。

 

 空行く雲をながめていると、とてものどかな気分になったが、ヤブ蚊やブヨの群れがいて、それどころではなくなった。この時代、日本にもトラやワニとか、怖い猛獣がいっぱいいた。ほどなくして、のび太たちもオオカミの群れに追い掛けられることになった。

 

 さらに、火山の噴火により、溶岩が流れ出し、建てた家も焼けてしまった。噴火によって、あたり一面焼け野が原になってしまったので、山の上の方に避難して、途方に暮れていた。夜になると、二階の出入口から灯りが漏れていたので、その明かりを頼りに近づいた。そして、その出口を開くと、しずちゃんの寝室につながっていた。

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