フリーサイズぬいぐるみカメラ [★★]

[初出誌] 『フリーサイズぬいぐるみカメラ』、「小学三年生」19894月号、10頁、73コマ

[単行本]  フリーサイズぬいぐるみカメラ』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第40巻」1990125日 初版第1刷発行、10頁、73コマ

[大全集] 『フリーサイズぬいぐるみカメラ』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 172012229日 初版第1刷発行、10頁、73コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 「いーや、きっとそうなる。どうしてくれるんだ!!」が「いーや、きっとそうなる。どーしてくれるんだ!!」に変更[207(5)]

 「に~、やっとおわった」が「ヒー、やっと終わった」に変更[213(2)]

 

[梗概] 出木杉といっしょに帰るとき、しずちゃんからとってもおいしいクッキーを焼いたから、食べにこないか誘われた。「すぐいく! きっといく!」と約束したけれども、庭の草むしりの日であり、それに一時間近くかかり、行っても約束破る人きらい! 出木杉さんとふたりでたべちゃいましたとなりかねないと思った。

 

  のび太が二階からかろタケコプターでこっそり入り、出掛けようとしたら、押し入れからママが「そうわさせないわよ!」と出てきた。

 

 机に向かって勉強していると、よくできたぬいぐるみだと言いながら、ドラえもんがママのぬいぐるみの中から出てきた。のびたが「いそいでるのに!! くだらないいたずらで時間をつぶさせて!!」と腹を立てていると、ママから「草むしりのやくそくは?」と言われてしまった。

 

のび太はしずちゃんとの約束を話し、出木杉もクッキーを食べるために招待されているので、「これがきっかけで、あのふたりますます仲よくくなちゃって…、やがては結婚…。きっとそうなる。どーしてくれるんだ!!」と泣いて訴えるので、ドラえもんはひみつ道具『フリーサイズぬいぐるみカメラ』を取り出している。

 

 ドラえもんはこのカメラを使ってしずちゃんの写真を取ってきた。この写真が「ムク ムク」と大きくなって、しずちゃんのぬいぐるみになった。のび太はしずちゃんに化けて、出木杉がしずちゃんの家に入る前につかまえて、「あのさ、わるいけどさ、あと二時間ほどからでなおしてくれないかな」と連絡を取ることに成功した。

 

のび太はこのカメラのすごさに気づいたので、自分のぬいぐるみを作ってもらうことにした。のび太が「でもきみはデブだからきられないだろ?」

 

ドラえもんは「これのすごいところは、体の形とか、大小、太い、細いにかんけいなく、だれにでもきられるとこさ」、「すごいすごい! でも、ママにみせたらばれるかも」、「ぜったいにばれない! ためしてみせる」

 

「ぼく、のび太だよ」、「あたりまえです。草をむしりなさい」、「どうだ、ばれなかったろ?」とドラえもんは草むしりを始め出した。

 

 だましたのび太は「クッキークッキーおいしいクッキー」と叫びながらタケコプターでしずちゃんの家に行くとき、スネ夫から「おいしいクッキーってなんのこと?」と声をかけられたが、「きみにはかんけいないの!!」と言いながらしずちゃんの家に急いだ。

 

 ドラえもんは草むしりをしていて、のび太にだまされたことに気づいた。ぬいぐるみを脱ぐと、そのぬいぐるみは「ヒラ ヒラ」と道路に飛び出してきた。それに気づいたスネ夫はのび太のぬいぐるみを着ることにした。

 

 しずちゃんの家で出木杉が来るのを待っていたが、なかなか来ないので出木杉を迎えに行くことにした。出木杉は「あと二時間たってからこいとしずちゃんが…」と言い張ったが、のび太が「予定が変わったんだよ。ほんとだよ!!」と話して、来てもらうことになった。

 

 のび太がタケコプターでしずちゃんの家に行くとき、ママに空中でつかまってしまっていた。

 

 出木杉は「おーい、出木杉。ぼくだれにみえる?」と声をかけられたので、「のび太くんだろ。まだしずちゃんちへいっていないの。クッキーたべにいく約束だろ」、「そうそう、そうだった。いそごう」となった。

 

ママにつかまったのび太はやっとのことで草むしりを終えることができた。「二度とずるいことしてはいけませんよ」といったのはママのぬいぐるみを着ていたドラえもんであった。

 

 しずちゃんの家に到着すると、のび太のぬいぐるみを着たスネ夫が「ごちそうさま、ほんとにおいしかったよ」としずちゃんに見送られて、出木杉と帰るところであった。この光景を見て、のび太はドラえもんに「ついにまにあわなかったじゃないか。ワア~!!」と泣いて訴えていた。

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