人間リモコン[★★]
[初出誌] 『人間リモコン』、「小学三年生」1987年3月号、8頁、57コマ
[単行本] 『人間リモコン』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第43巻」1992年1月25日 初版第1刷発行、9頁、67コマ
[大全集] 『人間リモコン』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 16」2011年11月30日 初版第1刷発行、9頁、67コマ
【初出誌vs.大全集】
「どう考えてもはやくできるはずが……」コマ挿入[244(9)]
「ピッ」コマ挿入[245(2)]
「ビデオの早送りとおんなじさ」、「なんて偉大な発明だろう!!」コマ挿入 [245(5)]
「ガア」コマ挿入[248(6)]
「おおっ、なんというすばやい動き!!」コマ挿入[248(8)]
「このゴミバケツに」コマ挿入[249(5)]
「スネ夫は見たといってる」コマ挿入[249(7)]
「あらら?……」コマ挿入[250(3)]
「ピタ」、「のび太さぁん、なにしてるの?」コマ挿入[251(1)]
「?」、「おかしな人……」コマ挿入[251(2)]
[梗概] ドラえもんにゴロ寝を注意されると、のび太は「やろうとはしたよ、でもちっともはかどらないんだもの! 宿題が多すぎるんだよ。一日じゅうかかっても無理だよ。ぼくは宿題やるために生まれてきたんじゃない!! そう思うとなにもかもいやになって」となって、ドラえもんがひみつ道具『人間リモコン』を出すことになった。
のび太にセンサーをつけ、リモコンの早送りボタンを「カチ」と押すと、「チャカ チャカ」とあっという間に宿題が終わり、「なんて偉大な発明だろう!!」となった。のび太が階段を、「ツルリ」と踏み外すと、「停止ボタン!! ピタ」、それから、静かにおろして、プレイボタンを押して、ありがとうとなった。
おやつにプリンひとつしかなかったので、半分にわけて食べても食べた気がしなかったので、巻き戻しボタンで、もとに戻し、もう一度食べれば一個食べたことになった。
しずちゃんを探しに出掛けて、しずちゃんを見つけると、突然、ジャイアンに「グイ」と首根っこをつかまれてしまった。「ボカ ボカ」殴られ、「これにこりて、二度とするな!!」とすごまれた。
のび太は「なんでぼくがなぐられなくちゃならないんだ!? 二度とやるなってなんのこと?」と尋ねると、「しらばっくれて!! ガア」と殴りかかってきたので、のび太は早送りにして、「カチッ ビュッ ビュン ビュン」と逃げ回った。ジャイアンが「どうしてもつかまらない、ハーハー」となったので、のび太は殴ったわけをきかせてもらった。
スネ夫によれば、ジャイアンがこのバケツに捨てた答案を、のび太がここに貼り出したというものであった。スネ夫がうそをついているので、のび太がスネ夫に質すと、「ぼくがうそつきだって!? しょうこがあるのか?」と反論してきた。
のび太がスネ夫にチップを付け、一時間ほど前から巻き戻しをすると、スネ夫が塀にジャイアンの0点の答案を貼っているのがはっきり再現された。
のび太はしずちゃんを探さなくちゃと思って駆けだしたとき、あやまって停止ボタンを押してしまった。しずちゃんが「のび太さあんなにしてるの?」と声をかけたがなんの返事もなかった。夜になってものび太が帰ってこないので、ドラえもんが探しに出掛けると、停止ボタンを押した状態であった。
ドラえもんが「ママがカンカンだぞ、このぶんだとたっぷり一時間はおせっきょうだぞ」と忠告すると、「ウエ~、てみじかにすませてほしいな」と言っていたが、実際お説教になると、のび太は早送りで「チャカ チャカ チャカ」動かし、「ちっとも反省していない」様子であった。
[S1632・A4310・038703]