何が何でもお花見を[★★]
[初出誌] 『お花見』、「小学三年生」1986年4月号、8頁、45コマ
[単行本] 『何が何でもお花見を』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第45巻」1996年5月25日 初版第1刷発行、8頁、45コマ
[大全集] 『何が何でもお花見を』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 16」2011年11月30日 初版第1刷発行、8頁、45コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル『お花見』が『何が何でもお花見を』に変更
[梗概] しずちゃんは「こないだの日曜日お花見に」、ジャイアンは「おれんちもこないだいったけど、おやじがよっぱらっちゃって」、スネ夫は「別荘の庭に桜がずらーっとならんでて…」と花見の話題で大いに盛り上がった。
スネ夫は「でも、今年の桜もそろそろおしまいだね」、ジャイアンも「そうだな、あすの日曜日が最後だな」と言うので、のび太は走って家に帰った。
のび太は「おかあさん! わが家のアルバムをみてください」、ママは「それがどうかしたの」、「その中に一枚でも家族そろってお花見してる写真がありますか!」、「なにもわざわざ人ごみの中へいっておべんとう食べなくても」、「花をみにいくんだよ、美しくさいている桜を」、「パパのつごうもあるし…。きいてみる。あすの日曜日か。悪いけどゴルフの約束があるんだ。またいつか…」となったので、のび太はドラえもんに「ぼくは世界一不幸な少年だ!!」と泣いて訴えている。
あすはゴルフの予定であったのに、みんなの気がかわっちゃてとパパが言うので、ママは「じゃ、たまにはみんなで花見でもしない?」となった。
しかし、夜になると、「ザア」と雨が降り出した。のび太は「なんで雨なんかふらした!! みんなでぼくにいじわるしてるんだ! どうせぼくなんか一生花見ができないんだ!!」と八つ当たりして寝てしまった。
夜中になると、雨がやんだので、ドラえもんはのび太を起こして花見に出掛けた。今日の大雨で桜がみんな散ってしまっていた。ドラえもんはひみつ道具『花さかばい』を木にふりかけると桜は満開になった。
暗くて陰気くさいので、『夜昼ランプ』、静かでさびしいので、『立体効果音8チャンネル(花見のにぎわい)』、お弁当のため、『グルメテーブルかけ』、家族そろって楽しむため、『ゆめふうりん』を取り出した。
「ゆめふうりん」でパパやママ以外にもしずちゃんにもきてもらい、近くを歩いているよっぱらいの皆さんにも特別出演してもらい、「ワイ ワイ ガヤ ガヤ。ザワ ザワ。ヤットサ ソレ ヨイヨイヨイ。キャー キャー。ワー ワー」と、とても楽しい花見をすることができた。
ドラえもんから「どう? 満足した?」の問いに、のび太は「うん。ごめんね、わがままばっかりいって」と答えている。一方、ママはアルバムを見ながら、「あらっ、いつお花見にいったかしら」と驚いていた。
[S1625・A4511・038604]