シズメバチの巣[★★]
[初出誌] 『シズメバチの巣』、「小学三年生」1984年12月号、8頁、61コマ
[単行本] 『シズメバチの巣』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第36巻」1986年4月25日 初版第1刷発行、8頁、61コマ
[大全集] 『シズメバチの巣』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 15」2011年9月27日 初版第1刷発行、8頁、61コマ
【初出誌vs.大全集】
変更なし
[梗概] のび太がママに叱られるので、玄関から家に入ろうとしなかった。それを見て、ドラえもんが「悪いことするからだ。ぼくがあやまってあげる」と言いながら、ママの前に連れて行き「本人も深く反省してるからゆるしてあげてよ。もうテストで0点とってもかくしたりしないから」と謝ってくれたが、叱られる理由がテストの件でないことがわかった。
すると、ドラえもんは「あ、そ~か! おつかいにいった時、おつりをごまかしたこと? あれでしょ、ママのねごとをテープにとってみんなにきかせて大わらい…」と、「ママのしらないことみんなばらしちゃって!! もう家へ帰れない、ワア~」とのび太が泣きだしてしまった。お詫びのしるしに、ドラえもんはひみつ道具『シズメバチの巣』を取り出している。
この道具を「ポン」と押すと、「プウン」とハチのロボットが飛び出し、怒っている人をレーザー光線で刺すと、「ビ… パン シュウ」と、怒っている心が風船みたいにはじけてしぼんじゃうものである。帰ってきたハチはこの道具をもう一度「ポン」と叩くと、「スウ」と吸い込まれることになる。
ママに使って大成功だったので、のび太はしずちゃんの家に謝りに行った。「こないだしずちゃんの人形の顔にヒゲをかいた犯人…、じつはぼくだったの」とあやまると、しずちゃんは「ひどい!! あたしのだいじなお人形に…」と猛烈に腹を立てたが、このシズメバチを使って許してもらうことができた。
神成さんの窓ガラスを割った件でも、ジャイアンがスネ夫を殴ろうとした件でも、このシズメバチを使って円満に解決している。
スネ夫がこの道具をおもしろいと奪って、「ポン」と叩いたので、シズメバチが飛び出して、どこかへ飛んで行ってしまった。しばらくすると、戻ってきたので、「ポン ポン ポン」と叩いて、「スポ」と入れて、スネ夫は借りて持っていってしまった。
家に帰ると、ドラえもんから「なにやってんだ、ハチだけ帰ってきたよ」と知らされた。スネ夫の持っていった道具には、本物のハチが入っていることに気づいた。
急いで出かけると、土管のある広場で、勝ち誇ったスネ夫は真っ赤な顔をして怒っているジャイアンに対して、道具からハチを「ブウン」と出し、「まあまあ、そうカッカしないで…」となだめている。
[S1533・A3608・038412]