カムカムキャットフード[★★]
[初出誌] 『カムカムキャットフード』、「小学三年生」1984年10月号、8頁、54コマ
[単行本] 『カムカムキャットフード』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第37巻」1986年8月25日 初版第1刷発行、8頁、54コマ
[大全集] 『カムカムキャットフード』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 15」2011年9月27日 初版第1刷発行、8頁、54コマ
【初出誌vs.大全集】
変更なし
[梗概] ドラえもんが土管のある広場でネコを拾って帰ってきた。のび太から「うちじゃかえないのわかってるくせに」と注意されたが、「でも、あんまりぼくににてたから」、「そういえば…、にてるなあ」、「他人とは思えない。もう少しかわいいネコならねえ…。なんとかかいぬしをみつけてやりたい」と考えながら、四人にお願いしたが、すべて断られてしまった。
あと一軒だけという条件で、飼い主を探すことになった。飼ってくれそうな元祖ラーメン富士の主人に頼むと、「ネコなんかとんでもない、店がはやらなくてわし一人さえくえないありさまなんだ。表通りにでっかいきれいなラーメン屋ができたから、はやらなくなったんだ」ときっぱり断られてしまった。
ドラえもんは最後の手段として、ひみつ道具『カムカムキャットフード』を出し、そのネコに「アーン パク ゴクリ」とこのフードを食べさせた。すると、「ヒョイ ヒョイ」と人を招くネコになったので、ラーメン屋さんに連れて行って、お客を招き寄せてもらった。
一人のお客さんが招かれ、「べつにたべたくないけどラーメンひとつ。なんでこんな店に入ったんだろう。ブツ ブツ ん!? …うまい!!」となった。
主人もこの招き猫をよろこんで飼ってくれることになった。しかし、このフードは三人招いたら効き目が消えるので、「だまされたことに気づいたら…、あのネコすてられるかなあ…」と、とても心配になってきた。
気になってしょうがなかったので、十日ほどたって店に行ってみると、ネコは主人にとってもかわいがってもらっていた。店の外では、「ここだよ、週刊誌に出てたうまいラーメン店」と噂しながら、お客さんが次から次と入ってきた。
「こないだのお客は有名なラーメン評論家だったんだって!!」ということはドラえもんにもはっきりと認識できた。
[S1531・A3713・038410]