のぞき穴ボード[★★]
[初出誌] 『のぞき穴ボード』、「小学三年生」1983年12月号、9頁、67コマ
[単行本] 『のぞき穴ボード』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第29巻」1984年1月25日 初版第1刷発行、9頁、67コマ
[大全集] 『のぞき穴ボード』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 14」2011年6月29日 初版第1刷発行、9頁、67コマ
【初出誌vs.大全集】
「あー、おもしろい」が「ああ、おもしろい」に変更[265(8)]
「ジャイアンよこれからもおまえをみはっているからな」が「ジャイアンよ、これからもおまえを見守っているからな」に変更[268(1)]
[梗概] 野比家の門前をトイレと決めている犬がいるので、毎朝犬のフンを片付けるのがのび太の役目になっていた。犯人を捕まえるため、ドラえもんはひみつ道具『のぞき穴ボード』を出している。このボードは「遠くはなれた場所にのぞき穴をつくれる」ものである。
「うちの門の前に!」と、このボートを「ポコ」と押し出すと、うちの前が見え、バロンという名の犬がウンチをしていることをつきとめることができた。
突然、ドラえもんが「だいじな用を忘れてた!」と駈けて出ていったので、このボードでのび太が確認すると、ドラえもんは白いネコとデートをしていた。しずちゃんの部屋をこのボードでのぞくと、朝から勉強をしていた。
スネ夫の部屋をのぞくと、「いくらみてもみあきないや。どうしてこんなに美少年なんだろ。かがみよかがみ、世界でいちばん美しいのはだれ? それはスネ夫さま。なんちゃって」と自己陶酔しているので、のび太は「クスクスクス…」と笑ったあと、水鉄砲で「ヒャッ」と水を浴びせている。
ジャイアンの部屋をのぞくと、物差しでなにかを真剣に測っていた。「やっぱり…でべその大きさ三センチ五ミリ。おまじない、さっぱりききめない」と大げさに嘆いていた。ボードの穴を増やすと、ジャイアンはアイロンをかけているかあちゃんの横で寝っ転がって本を読んでいた。
「あつ、そのまんがは、ケンちゃんからとりあげた本だ!!」と叫ぶと、「タケシ!!」と怒鳴られ、物置に隠れたがのび太に見つかり、「かんべんしてくれよォ。いったいおまえはだれだ」、「わしは天の神さまじゃ」ということになった。
スネ夫が部屋に穴があいているのに気づき、のぞくと、のび太が「ジャイアンよ、これからもおまえをみまもっているからな。もしも悪いことしたら…」と得意げに話していた。スネ夫がそのことをジャイアンに知らせに行くと、穴に気づいたジャイアンはボードを破壊しながら、「こらのび太!!」と襲いかかってきた。
[S1433・A2901・038312]