バリヤーポイント[★★]

[初出誌] 『バリヤーポイント』、「小学三年生」198212月号、9頁、61コマ

[単行本]  『バリヤーポイント』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第31巻」1984825日 初版第1刷発行、9頁、61コマ

[大全集] 『バリヤーポイント』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 132011430日 初版第1刷発行、9頁、61コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 「そのかわり、宝石とかホーレン草とかほうたいとか、ホのつく物なんでも入るけど」が「そのとき宝石とかホーレン草とか本中華とかホのつくものなんでも入るけど」に変更[294(5)]

 

 [梗概] コブはジャイアン、左足は犬にかまれ、右ひざは車にひかれそうになって転んだキズであった。ドラえもんから応急処置を受けながら、のび太は「日本じゅうの災難がぼくひとりをねらってくるんだよ」と嘆いていた。

 

 ドラえもんはひみつ道具『バリヤーポイント』を出してくれた。この道具は「ポケットにいれておくだけで、半径二メートルのみえないかべが守ってくれる」ものである。のび太がポケットにいれてボタンを押すと、二メートル以内にいたドラえもんを「ドン」とはじき飛ばされてしまった。

 

 ママがおやつにホットケーキを持ってきてくれたが、二メートル以内に接近できないので、ケーキをどうしても食べることができなかった。「ホ」のつくもの入れといえば、ホットケーキはバリヤーの中に入ることができた。のび太は「これでぼくはあらゆる危険から守られるわけだ」と大満足していた。

 

 野良犬も「ギャン」とぶっ飛ばされ、自動車も「ブブウ キ~ ドカン」となった。広場で遊んでいたジャイアンやスネ夫に「ベ~」とからかっても、二人は「ドカ」とはねとばされ、「ガン ガン ドンドン」なぐっても、どうしても近づくことができないので、「あんなの相手にしない」と退散してしまった。

 

  しかし、のび太がいつまでもどこまでもおいまわしたので、電子ゲームかすからゆるしてほしいと降参してきた。のび太は「デ」のつくもの入ってよしと言いながら、電子ゲームを借りることができた。

 

 雨が降ってきたが、このバリアーのおかげでぬれることもなかった。しずちゃんが雨宿りしていたので「シ」のつくもの入れといってバリヤーの中に入れている。

 

  スネ夫がバリヤーのひみつを解読したので、雨がやんで一人で歩いていると、『ジャンボーグX』、『すっとびけん太』というおもしろいマンガを見せてやると差し出してきた。のび太が思わず、「ジャとスのつくもの入れ!」と叫んだので、二人にバリヤーの中に入られてしまった。

 

  「ドラえも~ん」と助けを求めていたが、やりすぎたのび太に対して、ドラえもんは「ぼくはしらないからね」と冷たい態度を取って、お灸を据えていた。

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