大ピンチ! スネ夫の答案 [★★]

[初出誌] 『テストはやっぱりこわい?』、「小学三年生」19829月号、9頁、66コマ

[単行本]  『大ピンチ! スネ夫の答案』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第28巻」1983825日 初版第1刷発行、9頁、66コマ

[大全集] 『大ピンチ! スネ夫の答案』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 132011430日 初版第1刷発行、9頁、66コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『テストはやっぱりこわい?』が『大ピンチ! スネ夫の答案』に変更

 

 [梗概] こないだのテストでスネ夫はひさしぶりに百点を取った。出木杉の百点やしずちゃんの九十五点の話を耳にして、ジャイアンは「自分がよかったからって、ウキウキしちゃって! おれなんか十五点だぞ!! のび太はどうだった」と尋ねられたので、のび太が「思ったよりよかった」と答えた。

 

 「よかっただと!? 何点だ!?」と顔を真っ赤にして、問い詰めてきたので、「十点!!」と聞いて、「お~し、それでこそ友だちだ!!」とのび太の肩を叩いている。「スネ夫も悪かったんだろ」、「も、もちろん!」となって、「おれたち三人、いつもいっしょでいような」と肩を組んでいる。

 

 学校帰りに、スネ夫は百点取ったことを、どうしても自慢したくてうずうずしていた。スネ夫の「だめだ、とても家へ帰れない。

 

 ママにどんなに叱られることか」との訴えに、ジャイアンは「いったいおまえ何点とったんだ」と聞いてきたので、「口にだすのもはずかしい!!」と演技し、「うら山のどこかへうめて帰ろう。あとをつけてきて、ほりだしたりしないでよ!!」と言って走って行ってしまった。

 

 後をついで、うら山に行くと、帰宅中の先生に出会い、ジャイアンとのび太は試験の結果について、厳しい説教を受けることになった。その間に、スネ夫が答案を埋めて帰ってしまったので、ドラえもんの力を借りて探すことにした。

 

 山の中の紙切れを探すため、ドラえもんにひみつ道具『ペーパーレーダー』を借り出し、ジャイアンといっしょにうら山に探しに出掛けた。山で、この機械を使うと、紙くずが多くて、「ビ ビ ビ ビ ビ ビ」と鳴りっぱなしで、ついに目的のものを探すことを断念して家に帰ることにした。

 

 スネ夫はママから「デストどうだったざます」と言われたので、「あとでみせる」と返事すると、「さては悪かったざますね」と邪推されたので、スネ夫はもう二人は見たころだから、「もってくるよ」と家を出ている。

 

 途中、素振りをしているジャイアンに問いかけると、「かくし場所がみつかなくて」と言うので、スネ夫はジャイアンの見ているところで、「かくし場所を忘れるといけないから、暗号でメモしてかくしておこう」と声を出しながら、ドカンの中にかくしている。

 

 その暗号を見ると、「千人の年より杉山家の窓の下」と書かれてあった。のび太に見せると、「杉山さんという家があるんだよ。千人のおじいさんとおばあさんがのぞいているまどの下をさがせばいいんだ」と解読した。それを聞いて、スネ夫は「あの二人の頭のていどにあわせてもっとやさしくすべきだった」と後悔している。

 

 暗号の解読がどうもちがうらしいと言うことに気づいたので、ドラえもんに暗号を解くひみつ道具『二十二世紀FBIが開発した暗号解読機』を出してもらっている。この機械に暗号を入れると、「千年杉の下」という結果が出てきた。

 

 スネ夫の家では、「もうしばらくまってよ」と頼むと、ママから「さては0点だったざますね!!」と即断されたので、二人で出掛けることになった。

 

 ジャイアンとスネ夫が答案を探していると、いっしょについてきたドラえもんは「かわいそうに。スネ夫が必死になってかくしてる秘密をあばくなんて、それでも友だちか!!」と激怒していると、スネ夫とママが現場に現れた。

 

 のび太が「ついにかくし場所を白状させられたんだ。なんとかたすけられない?」とドラえもんに頼むと、秘密書類を遠くから焼きすてられるひみつ道具『秘密書類やきすて銃』を出してくれた。

 

 狙いを定めて、「ジャッ」と射撃すると、「ドオ」と命中し、スネ夫とママは空中に吹っ飛んでいる。のび太とジャイアンは「ばんざい。スネ夫の秘密は永久に守られた」と小躍りして喜んでいた。

[S1330A2811038209]