コンチュウ飛行機にのろう[★★★]
[初出誌] 『昆虫飛行機にのろう!』、「小学三年生」1981年8月号、9頁、58コマ
[単行本] 『コンチュウ飛行機にのろう』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第27巻」1983年4月25日 初版第1刷発行、9頁、58コマ
[大全集] 『コンチュウ飛行機にのろう』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 12」2011年3月30日 初版第1刷発行、9頁、58コマ
【初出誌vs.大全集】
変更なし
[梗概] スネ夫のパパは自家用飛行機の持ち主であるミリオネヤ・カネダさんと友だちであった。アメリカの金持ちは自家用飛行機を所有し、その飛行機でスネ夫もハワイ巡りをすることができた。自家用機はいつでもどこへでもすきなところを飛び回れるので、パパも気に入り、うちでも買おうかという話になった。
そうすれば、毎朝学校へ行くにも、自家用機でグランドへスーッと、ドンドン話がエスカレートした。
のび太がドラえもんの前で、「ほんとに自家用機があったらべんりだよね。せまい日本じゃむりだろうけどね」と話題を持ち出すと、ドラえもんは自家用機はないけれども、この機械があれば乗れるといいながら、ひみつ道具『コンチュウ飛行機』を「デーン」と出してくれた。
昆虫のたくさんいる学校の裏山へ行って、この大きな道具を出し、目の前を飛んでいたトンボを「格納庫」に「スウ」と誘い込み、のび太はコンチュウ飛行機の「のりこみ口」から「スポ」と入り、「がリーバユニット」で昆虫に乗れるように体を小さくした。
そして、すばやく「操虫かん」をトンボに取り付け、外に飛び出した。最初は、「キャー、速い。目がまわる」と叫んでいたが、慣れると「タケコプター」なんかよりよっぽどおもしろい乗り物になった。
ドラえもんとのび太がトンボに乗って空を飛んでいると、ドカンのある広場でジャイアンとスネ夫がいるので、空から「自家用機って楽しいねえ」と呼びかけた。ふたりは気づくと追いかけてきて、いいないいなとうらやましがった。
しずちゃんが歩いていたので、飛び下りると元通りになり、しずちゃんにはきれいなアゲハチョウに乗ってもらうことになった。
三人でかくれんぼをしていると、しずちゃんがクモの巣につかまって、「キャーッ」と叫んだので、ドラえもんは飛び下りてしずちゃんを助け出している。一方、のび太はジャイアンの虫取りあみにつかまって、昆虫飛行機への乗り方を教えている。
ジャイアンが格納庫のボタンを「ポン」と押すと、ハエが「スウ」と入って、ジャイアンは不満であったが、ハエの自家用飛行機で「ブウン」とわが家をめざした。
家に帰ると、かあちゃんがひとりでスイカを食べていたので、「かあちゃんひとりでスイカたべてずるい。おれにもくれよう」と、「ブン ブン」飛び回ったので、かあちゃんにはえたたきで「ペチン」とつかまってしまった。
ジャイアンは「操虫かん」を左手に持って、右足をあげ、舌を出して、完全なグロッキー状態で、かあちゃんの前に横たわっていた。
[S1230・A2706・038108]