ポスターになったのび太[★★]

[初出誌] 『ポスターになったのび太』、「小学三年生」19815月号、9頁、61コマ

[単行本]  『ポスターになったのび太』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第33巻」1985425日 初版第1刷発行、9頁、61コマ

[大全集] 『ポスターになったのび太』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 122011330日 初版第1刷発行、9頁、61コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 変更なし

 

 [梗概] スネ夫は部屋のムードづくりのためたくさんのポスターをはっている。「ポスターは高いから、むりかもしれないけれども」といやみをいわれてしまった。対抗して、のび太も世界でこれ一枚しかない手づくりポスターを描いたが、はらない方がましだという気になってしまった。

 

 のび太は家で物置の整理を手伝うことになった。あまりにも処分すべき物が多かったので、ドラえもんはひみつ道具『かるがるもちはこび用紙』を取り出している。この用紙に「ポイ」と物をのせると、みんな一枚の絵になってしまうので、紙でゴミ置き場まで運んで「ポン ドサ ドサ」と処分することができた。

 

 のび太にはこの用紙にスターの松口聖子やスーパーカーを入れて、すばらしいポスターを作るアイディアが閃いた。最初に、車をこの用紙に「キーツ ブブウ」と入れて、車のポスターを作った。

 

 しずちゃんに見せるためにこのポスターをもっていくと、玄関前で「ブブウ ブウ ブブウ」、「やい、なにしやがる。はやくだせ」と大騒ぎするので、「ブロロ…」と出てもらうことになった。

 

 のび太は自分がこの用紙の中に入って、ポスターになることを決めた。しずちゃんに「お部屋のムードにはどうも…」と言われながらも、貼ってもらうことができた。のび太は「しずちゃんと二人きり…。しあわせだなあ。……。つぎはなにをするのかな。なかなか勉強がおわらないな。ぼくなんか三分であきるのに。たいくつでしょうがない。まんがでもみせてもらおう」とポスターから出た。

 

 しずちゃんがだれかに見られているような気がしたので、振り返ると、のび太は「サッ」とポスターに戻っている。

 

 出木杉が借りた本を返しにやってきた。しずちゃんは宿題でわからないところを教わったあと、二人で仲良く遊びだした。のび太は持っていたマンガの本を出木杉の頭に「ゴチン」と投げつけた。どこかっら飛んできたのかと不思議がっていたが、すぐにまたオセロを「アハハ アハハキャッ キャッ」と楽しみながら始めた。

 

 しばらくすると、「グウー フンガー」といびきが聞こえ、ポスターの中でのび太が「グウ」と寝ていた。二人は「ポスターがねてる!! おばけポスターだ! まるめちゃえ」と叫んで、「ポイ」と窓の外に捨てている。

 

  窓の外で掃除をしていたしずちゃんのママから「おにわへゴミをなげちゃいけません!!」と注意された。落ち葉と一緒に燃やされたので、のび太は「アチャ チャ ハチャ ハチャ 助けて!!」と叫んで家に帰ってきた。

 

 のび太が「しわくちゃだなあ、なんとかならない」とドラえもんにお願いすると、「アイロンでもかけるか、それがいやならしばらくがまんしな」という返事であった。

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