出木杉グッスリ作戦[★★]
[初出誌] 『グッスリまくらでひと休み』、「小学三年生」1980年10月号、9頁、70コマ
[単行本] 『出木杉グッスリ作戦』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第22巻」1981年8月25日 初版第1刷発行、10頁、77コマ
[大全集] 『出木杉グッスリ作戦』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 11」2010年11月30日 初版第1刷発行、10頁、77コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル『グッスリまくらでひと休み』が『出木杉グッスリ作戦』に変更
「ただいま!!」コマ挿入[280(1)]
「バタ ドタ ドタ」コマ挿入[280(2)]
「さあ、しまっていこうぜ」コマ挿入[280(7)]
「ワーワー ワー」、「カーン」コマ挿入[280(8)]
「こんなへんなまくらでねられるか」コマ挿入[283(3)]
「ドタ」コマ挿入[283(5)]
「お休み!」挿入[285(9)]
「ま、そのうちまくらに近づくこともあるだろ」コマ挿入[286(2)]
[梗概] 先生は「出木杉はりっぱだ。テストはいつも百点だし、宿題もきちんとやってくる。みんなも見習いなさい。きょうはたっぷり宿題をだしておく」と言って、今日の授業を終えている。
ジャイアンやスネ夫は「じつにいやなやつ!! あんなやつがいるから、こっちがめいわくするんだ」と気勢を上げ、のび太も「出木杉はぼくらの敵だ!!」といった考えに同調。
ジャイアンは野球に誘って、出木杉が宿題をできなくなるまで、「クタ クタ」にしごいてやろうという案を出した。出木杉が野球を始めると、「エラーどころか、超ファインプレー。打てば大ホームラン」、女の子からは「キャー、出木杉さんプロみたい」と絶賛、ジャイアンも「おまえのおかげで勝てた、ごくろう」と感謝する有様であった。
たくさんの宿題が心配になり、スネ夫は三時間、ジャイアンは四時間、のび太は明日の朝までかかるといって、大騒ぎ。しかし、出木杉は「へいきだよ。あれぐらい。十分もあればできるよ」といったショッキングな発言。ついに、ジャイアンもスネ夫も「出木杉をなまけさせる役目はのび太にまかせる」といって退散。
家に帰ると、パパが徹夜仕事でひと眠りしたいとドラえもんに相談していた。ドラえもんは気の毒になり、のび太のパパにひみつ道具『グッスリまくら』を出している。この枕の眠り時間調整ダイヤルを回すと、好きな時間グッスリ眠ることができる。この枕は催眠電波を出しているので、枕に一番近い人を眠らせることもできた。
のび太は早速、この枕を使って出木杉をグッスリ眠らせる作戦を開始した。枕を持って出木杉の家に行く途中、のび太はジャイアンに会ってしまった。
ジャイアンは「出木杉をなまけさせろといったのに、まくらをかかえてひるねか!!」と怒鳴り、「ぶんなぐってやる!!」といいながら猛烈に追い掛けられたので、のび太は思わずジャイアンに枕を投げてしまった。すると、枕をキャッチしたジャイアンは路上で「グウ…」と寝てしまった。
のび太は「タケコプター」を使って、出木杉の家に行き、窓から枕を出木杉の勉強部屋に投げ入れた。勉強中の出木杉から、少し離れたところに枕は落ちてしまい、そこへ、スネ夫が出木杉の家に宿題を教わりに来た。
枕に近づいたスネ夫はアッという間に「グウ…」と寝てしまった。そこで、気味悪くなった出木杉は家の外にこの枕を力一杯投げ捨てると、枕は「ピーピーピー」と音を出しながら壊れてしまった。
壊れた枕からは、目覚まし電波が出ていたので、のび太はどうしても眠れないので、宿題でもやって気を紛らすしかなかった。次の日、先生は「野比よくやった。まちがいだらけでも全部やってきたのはえらい。みんなも見習いなさい。それにひきかえ、剛田と骨川は…」と名指して、説教を始め出した。
学校帰り、ジャイアンとスネ夫は「おまえみたいなまじめなやつがいるから、めいわくするんだぞ!!」とじつにめずらしいいじめの理由で、のび太を追い掛け回している。
[S1132・A2203・038010]