勝利をよぶチアガール手ぶくろ[★★]
[初出誌] 『勝利をよぶチアガール手ぶくろ』、「小学三年生」1980年8月号、9頁、62コマ
[単行本] 『勝利をよぶチアガール手ぶくろ』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第23巻」1982年1月25日 初版第1刷発行、10頁、71コマ
[大全集] 『勝利をよぶチアガール手ぶくろ』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 11」2010年11月30日 初版第1刷発行、10頁、71コマ
【初出誌vs.大全集】
「よーし、おもてへ出ろ、かけっこだ」が「ようし、おもてへ出ろ。かけっこだ」に変更[252(8)]
「文字なし」コマ挿入[253(5)]
「悪いけど、お料理してるの」コマ挿入[253(8)]
「がんばれがんばれ、のび太さん」コマ挿入[254(1)]
「しっかりい」挿入[255(2)]
「文字なし」コマ挿入[255(3)]
「文字なし」コマ挿入[255(4)]
「ギタギタのメロメロのボロボロにしてやる」、「もっとおこれおこれ」コマ挿入[256(1)]
「だれかあ」、「女の人ならだれでもいい」コマ挿入[256(4)]
「ガミ ガミ」コマ挿入[257(3)]
「スポ」コマ挿入[257(4)]
[梗概] のび太はスネ夫にオセロで勝つことができたが、スネ夫の頼んだふたりの女の子の絶大な声援で、逆転負けしてしまった。家に帰って、ふだんから安物のブローチやネックレスで、ごきげんをとっている女の子の応援団に負けたと、ドラえもんに愚痴をこぼしていた。
そして、「あんなにキャーキャー応援されたら、だれだって、実力以上にふるいたつよ」と訴えるので、ドラえもんはひみつ道具『チアガール手ぶくろ』を出している。女の子にこの手ぶくろをはめて応援してもらうと、なにをやっても勝つことができた。そして、このひみつ道具を「ポンとなげれば自動的に手にはまる」ものである。
再度、スネ夫の家でオセロをすることにした。最初、スネ夫を熱心に応援していた女の子に、手ぶくろを「ポイ」と投げると、ふたりの女の子の手に「スポ」とはまり、「ムク ムク」と立ち上がり、のび太を応援してくれたので、オセロに圧勝することができた。
のび太が「オセロにかぎらず、ぼくはもうなにをやっても、だれにもまけないんだ」と宣言するので、「のび太のくせにえらそうな!!」と、「キーッ」と頭にきたスネ夫は、かけっこで戦いを挑んできた。スネ夫は女の子を帰したあと、用意ドンの合図でレースを始めた。
のび太は負けそうなので、しずちゃんに頼むと、料理していると断るので、しずちゃんに手ぶくろを投げ、「スポ」と手にはめて応援してもらったので、のび太は勝つことができた。相撲でも結果は同じであった。
負けてくやしがるスネ夫は、ジャイアンにはかなわないだろうとけしかけてきた。一方、応援してもらったしずちゃんはおなべをかけっぱなしにきたというので、強引に頼んだけれども、帰ってしまった。
スネ夫は「ジャイアンの、ウスバカなんか、かる~くぶっとばすといってたよ」と、あることないこと吹き込んだので、ジャイアンは「ギタギタのメロメロのボロボロにしてやる」と顔を真っ赤にして、怒りまくっていた。
そこへのび太がやってきたので、ドラえもんがすごい形相で追い掛けてきた。のび太は「女の人ならだれでもいい」と叫びながら、手ぶくろを投げると、おばあさんの手にスポとはまり、おばあさんの応援で、ジャイアンを「ドダ」と投げ倒すことができた。
家では、ママがパパに宿題もせずに飛び出したまま帰ってこないので、厳しく叱ったやってくださいと頼んでいた。そこへ、のび太が「なにやってもかつんだもの。おもしろくって、むちゅうで遊んじゃった」と意気揚々と帰ってきた。
ドラえもんから、ふたりそろって「カン カン」だと知らされても、「まけるもんか!」の意気で部屋に入っていった。パパのガミガミ」といった説教がはじまると、のび太は手ぶくろを投げ、ママに声援してもらったので、パパは両手をついて、「こごとなんかいって悪かった…」と何か釈然としない心境で謝ることになった。
[S1130・A2308・038008]