オモイコミン[★★]

[初出誌] 『「オモイコミン」でこわいものなし!』、「小学三年生」197912月号、9頁、63コマ

[単行本]  『オモイコミン』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第22巻」1981825日 初版第1刷発行、9頁、63コマ

[大全集] 『オモイコミン』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 1020101030日 初版第1刷発行、9頁、63コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『「オモイコミン」でこわいものなし!』が『オモイコミン』に変更

 

 [梗概] のび太はゴロゴロしていたけれども、やらなければいけないことがたくさんあった。しかし、やっても結果が同じだから、やらない方がましだという気持ちに傾いていた。

 

  そんなのび太に、家の中のタタミのヘリを歩かせたあと、外に連れ出しブロック塀の上を歩かせている。畳のヘリの上は平気に歩けたけれども、ブロック塀からは「ドサ」と落下してしまった。

 

 ドラえもんがひみつ道具『オモイコミン』をのび太に飲ませ、もう一度、塀の上を歩かせると、畳の上を歩くと同じように、ぜんぜん怖がらないで、「ヒョイ ヒョイ」歩くことができた。

 

  やればできるんじゃないかと思い喜んでいると、ママから宿題をしないで遊んでばかりと言われながら、部屋まで引っ張っていかれ、いつものように「ガミ ガミ ガミ」と説教されることになった。ドラえもんからママと思うから怖いんで、スズメがさえずっていると思えばいいとアドバイスを受けた。

 

 するとママの説教は「ピーチク パーチク」と聞こえ、ぜんぜん怖くなかった。算数の宿題も一年生の問題だと思えば、簡単に解くことができた。スネ夫がジャイアンが「カンカン」だといって呼びに来た。

 

  広場に行くと、ジャイアンから「おまえのせいで、ゲーム開始がおくれたんだぞ!!」と叱られ、守備につくと、「しまっていけよ~。エラーしたやつはぶんなぐる」と気合いを入れることになった。

 

 のび太が外野を守っていると、「カーン」と大きなあたりが飛んできたので、「ボールだと思うな、ゴム風船だと思え」とドラえもんからアドバイスされた。そのため、のび太は「フワ フワ」飛んできた風船を「パン」とキャッチすることができた。「オモイコミン」のおかげで、みんなからナイスキャッチをほめられている。

 

 ジャイアン自身はピッチャーゴロをトンネルし、だれでも失敗はあると言い訳している。ピッチャーのボールも超スローボールに見え、「ガアン」と打つと大ホームランになった。

 

  一方、ジャイアンはストライク、アウトの三振であった。試合後、全打席ホームラン。きょうはのび太のおかげで勝てたよと、みんなにほめられた。ひとり、ジャイアンだけが「まぐれあたりでいい気になるなっ! おれをばかにしてる」と殴りかかってきた。

 

のび太はジャイアンをビニールの人形だと思ったので、「ボカ ドカ」となぐり、ジャイアンをものの見事に降参させている。

 

のび太はみんなに、「なんでもこまったことがあったらいってくれ、ジャイアンでも宿題でも…」とエスカレートしたので、かたわらで、ドラえもんは「あまり大きいこといわないほうがいいよ、クスリがもうない!」としきりに心配していた。

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