精霊呼び出し腕輪[★★]

【道具解説】 ひみつ道具である『精霊呼び出し腕輪』を「ゴシ ゴシ ゴシ」とこすると、火の精や雪の精といった希望する精霊が出てくる。

 

【使用目的】 ストーブの灯油がなく、配達も夕方になるので、火の気のないところですごさなければいけなくなった。そのため、ドラえもんは「精霊呼び出し腕輪」を出し、「ゴシ ゴシ」こすって火の精を出している。

 

【使用結果】 外は雪が降り出したので、ドラえもんは押し入れの布団に入り出した。のび太は家にいても寒いので、外で遊ぼうと思って出掛けることにした。まだ積もりそうにもなかったが、予想以上に寒いので、腕の「精霊呼び出し腕輪」を「ゴシ ゴシ」こすりながら、「このひどい寒さは雪のせいだな」と呟いた。

 

  すると、目の前に雪の精が現れた。のび太が雪の精なら、もっとどんどん降らすことができると尋ねると、「ドーツ」と降らして、あっという間に雪景色になってしまった。

 

 のび太は雪が大好きであったので、雪の精は雪を波のように「グ・グッ」と動かし、サーフィンをしているような気にさせてくれた。ジャイアンとスネ夫が雪の玉をのび太に「パカ パカ」ぶつけたので、雪の精は二人の上に「ドサッ」と大量の雪を降らして追い払ってくれた。

 

  ドラえもんがストーブに火が付いたと知らせてくれた時、「やっかいなことになる」とのび太に耳打ちしたので、雪の精は「ビュゴオ」とドラえもんを吹き飛ばしてしまった。

 

 雪の精はのび太を吹雪に乗せて遊ばしてくれた。のび太は雪に満足し、「もういいよ」と告げると、雪の精は雪がなくなると、わたしが消えちゃうと言いながらさらに雪を降らしている。

 

  のび太が「ハクション!!」をして、そろそろ帰りたいというと、雪の精はまだいいじゃないの、あなたが好きになったので、いつまでもいたいと言い出した。のび太が「おそくなるとママに叱られるんだ!!」と強く訴えると、やっと帰してもらうことができた。

 

 家に帰ると、テレビでは、「気象庁はじまっていらいの大雪で、電車も車もストップ…」といったニュースを流していた。その晩、のび太は風邪をひいて、ひどい熱を出してしまった。大雪がひどくて、お医者さんも来ることができない状況であった。

 

布団を引いて寝ていると、雪の精が枕元に現れ、熱を吸いとっちゃうと言い出したので、のび太はそんなことしたらきみが消えちゃうと心配した。すると、雪は消えるのがあたりまえなのよと告げ、涙を浮かべて、「あなたにかぜをひかせるつもりなんかなかったのよ。ほんとにあなたがすきだったのよ」と語ってくれた。

 

翌朝になるとのび太の熱はウソみたいに下がり、雪もすっかり消えていた。外に出てみると、あたたかい南の風が吹いて、もうそこまで春が近づいていた。

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世界の珍種昆虫らくらく捕まえ機

 のび太はスネ夫にもっと珍しい昆虫を、たくさん集めると宣言したので、家に帰って、ドラえもんに「世界の珍種昆虫らくらく捕まえ機」を出してもらおうとしたら、即座にないと断られた。これはひみつ道具ではない。

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