のび太の名場面[★★]

[初出誌] 『のび太くん、はじめてほめられる』、「小学三年生」197711月号、7頁、44コマ

[単行本]  『のび太の名場面』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第44巻」1993525日 初版第1刷発行、8頁、53コマ

[大全集] 『のび太の名場面』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 82010630日 初版第1刷発行、8頁、53コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『のび太くん、はじめてほめられる』が『のび太の名場面』に変更

 「あああ」が「あーあ」に変更[209(8)]

 「ほうきできれいにしてきてね」が「きれいにしてから帰っておいで」に変更[210(2)]

 

「サッサッサ…」コマ挿入[210(3)]

「ファ~ア」コマ挿入[210(4)]

「あれ……、ぼくはなにをしているのだろう?」コマ挿入[210(5)]

「みんなはバカにするし、ぼくも自分のことをダメなやつと思っていたけど、そうじゃなかった!!」コマ挿入[211(2)]

 

「アッ、気取って歩いてやがる、ウスラバカ」が「プッ、気どって歩いてやがるウスラバカ」に変更[81(4)]

「ウスラバカ?………」コマ挿入[211(5)]

「いいさ!どうせあの連中にぼくの値うちなんて……」コマ挿入[211(7)]

 

「え、タイムマシンに乗せてくれるの」、「すぐ行くわ」が「タイムマシンで? いい物見せにつれってくれるの?」に変更[213(5)]

「そのいい物ってなんだ?」コマ挿入[213(6)]

「胸にジ~ンとくる感動的名場面?」、「ほんとかよ」コマ挿入[213(7)]

「来ればわかるから楽しみにね」コマ挿入[213(8)]

 

 [梗概]  のび太が「ムクリ」と起き上がった。ドラえもんは「こんなに朝早くどうしたんだろう。そうか、寝ぼけてるんだな。起こさないでおこう。朝の散歩は、体のためになる。車も通らないし、あぶないこともないだろ」と思ってあとをつけることにした。

 

  のび太は「ガン」とゴミバケツにつまずき、ゴミをちらかしてしまったので、ドラえもんはのび太にほうきを渡して帰ってきた。

 

 「サッ サッ サ…・ ア~ ア~」、のび太は「あれ…、ぼくはなにをしているのだろう?」と気づくと、見知らぬ老人が「えらい!! 朝早く起きて、道路のそうじ! 感心な少年じゃ。だれにもできることではない。みあげたもんじゃ。りっぱじゃ。日本一すばらしい少年じゃ。これからもがんばってくれたまえ」と日の丸の入った扇子を手にして、帰っていった。

 

 のび太は「こんなにほめられたのは初めて」とドラえもんに報告し、「みんなはバカにするし、ぼくも自分のことだめなやつと思っていたけどそうじゃなかった!! ぼくは日本一、すばらしい少年だったのか」と胸をはって歩いていた。

 

  すると、ジャイアンから「プッ、気どって歩いてやがるバカが」、スネ夫からも「いそがないとおくれるぞ、ノロマ!」と言われてしまった。学校でも先生から「こんな問題ができないのかね」と叱られた。

 

 のび太は「今朝ほめられたのは、夢だったのかなあ」思い、確認のために「タイムマシン」で現場に行って、待っていると、「みあげたもんじゃ、日本一すばらしい少年じゃ」と言われ、「ジ~ン」と感動して帰ってきた。

 

 のび太は何度みても感動するこの場面をカメラとテープレコーダーでしっかりと記録することにした。そして、みんなにもこの感動する場面を見てもらうため、タイムマシンで出掛けることにした。

 

 タイムマシンで到着すると、場所もずれ、時刻も早すぎたみたいだった。のび太はみんなに「もうすぐはじまるよ。すばらしいできごとが。弁当でも食べながらまっててくれ」と頼んでいる。

 

 「まだあ。みんな食っちゃったぞ。いったいなにをみせてくれるんだ。ええっ、のび太がそうじしてほめられるところだって」となって、みんなはタイムマシンで帰って行ってしまった。

 

 のび太は神成さんから「こらあ、よそも家の庭をちらかして」と怒鳴られ、のび太は「今朝からそうじばかりしているような気がするな」と言いながら、庭掃除をする羽目になってしまった。

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