音のない世界[★★]

[初出誌] 『モシモマシン』、「小学三年生」19775月号、8頁、55コマ

[単行本]  『音のない世界』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第16巻」1979125日 初版第1刷発行、8頁、55コマ

[大全集] 『音のない世界』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 82010630日 初版第1刷発行、8頁、55コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『モシモマシン』が『音のない世界』に変更

 

 [梗概] 風がさわやかなので窓を開けると、「ボエ~」の声が聞こえてきた。ジャイアンが近くリサイタルを開くので、練習の声が風向きのため、野比家にまで流れてきた。ドラえもんは「オエ~」とため息をつきながら、「あの声を長く聞いてると、命にかかわるよ」とのび太に話している。

 

  「ジャイアンの心の歌」と銘打ったリサイタルが開催される日になったので、ドラえもんは「もしもボックス」を使って、音のない世界を出して、乗り切ろうとしている。

 

 音のない世界が出現すると、文字を紙に書いて、生活することになった。のび太はママの「もっとしっかり勉強しなさい」の「勉強」を「これなんて字」と質問して、「べんきょうしないからよめないのです」と叱られている。

 

  外に出ると、自動車も音を出さないのでひかれそうになり。先生にも「あいさつをわすれるな」と叱られ、そのうえ、間違った文字を訂正されたりしていた。

 

 しずちゃんが「歌をきくのがこわいの」と書くので、のび太は「きこえないからへいきだよ」と書いて、一緒にリサイタルに出かけている。ジャイアンは木の箱の舞台に立って、「おいらの愛は~」と書いていた。

 

  のび太は「ふしぎだ! ひどい歌は字を見ただけでさむけがする」と困惑している。メガネをはずせば、見えないと思い、実際はずしてみると、ジャイアンに見つかり「やい!!」となり、追いかけられながら、次から次へと、「いたい いたい ひ~ ゆるして ごめん ギャア」と、書きながら逃げ回っている。

[S0821A1601037705]