ジャイアンシチュー[★★]
[初出誌] 『ジャイアンシチュー』、「小学三年生」1977年1月号、6頁、44コマ
[単行本] 『ジャイアンシチュー』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第13巻」1977年4月25日 初版第1刷発行、6頁、44コマ
[大全集] 『ジャイアンシチュー』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 7」2010年4月28日 初版第1刷発行、6頁、44コマ
【初出誌vs.大全集】
「どうしてそんなこといったんだ」が「どうしてあんなこといったんだ」に変更[167(8)]
[梗概] ジャイアンがみんなの前で、人間は趣味を持たなければいけないと力説した後に、新しい趣味として料理の研究を始めたと言い出した。そして、夕方からジャイアン料理研究発表会を開くから、みんなきてくれと誘いをかけている。
前にハイキングでジャイアンの料理を食べて吐いたことが話題になったが、スネ夫が「でも…食べないところされるしな」と言うので、みんなはできるだけおなかをすかしていくことに覚悟を決めた。
家で、ママの一生懸命作った昼食を、のび太が「食べたくないってのに」と懸命に断るので、ママが腹を立ててしまった。のび太から理由を聞いて納得した、ドラえもんはひみつ道具『味のもとのもと』を出して、スパゲティにこれをかけると、のび太はもうがまんできなくて、うまいといって、ペロリと平らげてしまった。
ジャイアンの家に行くと、「ひき肉とたくあんとしおからとジャムとにぼしと大福…」などから作られたジャイアンシチューが出された。その料理は「ドロ~リ」として、不気味なにおいのするものであった。
スネ夫もしずちゃんもおいしいといっているが、すごい形相で食べているので、ジャイアンは「あんまりうまそうじゃないなあ。おれおせじはきらいなんだ」と怒り出してしまった。
しかし、となりでのび太が「モリモリ ガッガッ ムシャムシャ バクバク」と食べ、「こんなうまいものはじめて食べたよ。おかわりほしいな」というので、ジャイアンはのび太の両手を握って、「きみだけだ、わかってくれるのは。きみこそ親友だ。心の友だ」と大感激である。
ジャイアンが「ありったけくってくれ」と差し出すと、のび太は何かを「パッ パッ」と振りかけた。ジャイアンが「みせろっ」と、取り上げようとした瓶の中身が「ドバ」と、ジャイアンの全身に振りかかってしまった。
すると、しずちゃんもスネ夫ものび太もホークやナイフを持って、「うまそう。ひと口でいいから食べさせて」とジャイアンを追っかけ出した。顔を真っ赤にして、ジャイアンは「たすけてぇ!」と絶叫しながら、逃げ回っている。
[S0723・A1306・037701]