わらってくらそう[★]
[初出誌] 『ゲラゲライヤホン』、「小学三年生」1975年7月号、4頁、27コマ
[単行本] 『わらってくらそう』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第8巻」1975年7月25日 初版第1刷発行、4頁、27コマ
[大全集] 『わらってくらそう』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 6」2010年3月30日 初版第1刷発行、4頁、27コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル『ゲラゲライヤホン』が『わらってくらそう』に変更
[梗概] のび太は「ファ~」と大きなあくびをしながら、ドラえもんに世の中が楽しくなるような、おもしろい話はないかと尋ねている。「げらげらわらいたいんだよ」というので、ドラえもんはひみつ道具『ゲラゲライヤホン』を出した。この道具は耳にはめるだけで、何を聞いても笑い話に聞こえるという代物である。
のび太が耳にはめると、ドラえもんの「どう? ぐあいは」の言葉を聞いただけで、「ワハハハハハ ハハ」と大笑いし出した。すると、気分が晴れやかになり、のび太は笑うっていいことだと思った。
のび太は正座して、ママから「きょうのじゅぎょうさんかんほど、はずかしい思いをしたことはありません」と説教されると、「クス クス クス フヘヘヘ グフフフ イッヒッヒ」と笑ったので、「叱られながらわらうとは、なにごとですっ」とママを激怒させてしまうことになった。
外に避難すると、しずちゃんが涙を流しながら、「うちのカナリヤが死んじゃったのよ」とのび太に訴えた。のび太が「プーッ ク・ク・ク ゲラ ゲラ」と笑いだしたので、しずちゃんは「つめたい人ね」と猛烈に腹を立ててどこかへ行ってしまった。
さらに、ジャイアンがバナナぼ皮を踏んで、のび太の目の前で「ステン」と転んでしまった。顔を真っ赤にしたジャイアンから、「人の不幸がそんなにおかしい」と言われ、のび太は「イヒヒ ウヒヒ」と笑いながら、「しゃべらないで! おねがい」と頼んでも、ジャイアンから「ボカッ ドカッ」と殴られてしまった。
家に帰ったのび太はイヤホンを耳から外して、畳の上に投げつけ、ドラえもんから「おもしろい話、聞いてきたよ」と言われたが、「おもしろい話は、もうたくさんだ!!」と断固拒否している。
[S0628・A0808・037507]