オトコンナを飲めば?[★★]

[初出誌] 『オトコンナ』、「小学三年生」197412月号、6頁、39コマ

[単行本]  『オトコンナを飲めば?』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第8巻」1975725日 初版第1刷発行、6頁、39コマ

[大全集] 『オトコンナを飲めば?』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 52010130日 初版第1刷発行、6頁、39コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『オトコンナ』が『オトコンナを飲めば?』に変更

 

 [梗概] のび太は長い間、工夫を重ねて発明した、新しいあやとりに「おどるチョウ」という名前を付けて感激していた。しずちゃんに見せようと廊下に出ると、パパと「ドシン」とぶつかり、くずれてしまい、二度と作れないようになってしまった。

 

  パパから、もっと男らしい遊びをしなさいと注意され、「このあいだも、せっかくサッカーボールを買ってやったのに友だちにかしっぱなし」と説教される始末であった。

 

 ドラえもんと広場に出掛けると、ジャイアンたちが「ワア ワア」叫びながら、サッカーをしていた。それを見て、のび太は「ああいうやばんな遊びは、ぼくにむかないんだ」と言った後、「男があやとりをやって悪いという、ほうりつでもあるのか」と憤慨し、その後、男があやとりに熱中すれば、あやとりが男らしい遊びになると言い出した。

 

 その話を聞いて、ドラえもんは男は女らしく、女は男らしくなるひみつ道具『オトコンナ』という薬を取り出した。

 

ドラえもんが町中に、このひみつ道具のガスを「プシュウ」と流した。ジャイアンの蹴ったボールがスネ夫のアゴを「バシン」と直撃すると、スネ夫は「ひどい…」と言いながら、サメザメと泣きだした。

 

ジャイアンが「なんだよ、おもえもけりかえせばいいじゃんかよ」と攻撃すると、まわりの男の子たちは「あんたってちょっとらんぼうすぎるのよ。そうよそうよ。あやまりなさいよ」と非難しだした。

 

 ジャイアンも「なによ。あんたたち、みんなであたし一人をいじめるのね。いいわよ、いいわよ」と言った後、「ワ~」と泣きだした。

 

 のび太が「サッカーなんてらんぼうな遊びをするから、いけないんだよ」と注意した後、「あやとりでもしないか。ぼくが教えてやるからさ」と誘いかけると、みんなから「ああら、のびちゃんたら、女の子みたいなことば使うのね。いやあだ。オホホホ」と笑われてしまった。

 

 なんか予想とはちがったので、憤慨したのび太は「男はきらい。女の子が好きさ」と言って、近くへ来たしずちゃんに、「新しいあやとり考えたんだ。教えてあげる」と話し掛けた。すると、しずちゃんは「悪いけど、きょうみないんだ、ぼく」と言って、近くにあったボールを使って、女の子たちとサッカーをやり出した。

 

 ドラらえもんから「どう? 男と女、どっちのグループに入る?」と尋ねられているとき、女の子の蹴ったボールが「バズン」とのび太の顔面を直撃した。涙を流していると、女の子から「男の子って、すぐめそめそするからきらいさ」と言われてしまった。

 

 家に帰ると、エプロンを掛け右手に鍋を持っているパパから、「男の子がサッカーとはなにごとです。そんなおてんばだと、おむこさんにいけませんよ」と注意されてしまった。かたわらでは、ママがテーブルの前に座って、タバコをふかしていた。この光景を見て、のび太はドラえもんに「もとにもどそうよ」と提案している。

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