人体取り替え機[★★]
【道具解説】 ひみつ道具である『人体取り替え機』は、「ほかの人とからだの部分をとりかえることができる」
【使用目的】 のび太は一度宿題をすっきり解きたかったので、ドラえもんに「人体取り替え機」を取り出してもらっている。
【使用結果】 ほんのしばらくしずちゃんの頭とのび太の頭を取り替える話を切りだした。怒って帰ろうとするしずちゃんに、ドラえもんは「一生に一度でも、さえた頭をもちたいという、いじらしい願いをかなえてやってくださるまいか」と懸命に頼んだ結果、承諾してもらえたので、ふたりは「人体取り替え機」のカプセルに入ることになった。
頭を入れかえると、結局、人間を入れかえることになるので、失敗に終わり、しずちゃんの頭と入れ代わったのび太のからだは面白いテレビを見るため家に帰ってしまった。のび太がよい発想だと思ったが、失敗とわかりガッカリしていると、ドラえもんは「前から、ひそかに夢みていた」ことを実現したくなった。
ドラえもんはいっぺんでいいから、スラリとした長い足で、そのへんをかけまわって、長い足のスピード感を楽しんでみたいと思っていた。
のび太はまたがししたら怒られるんじゃないかとためらっていたが、ドラえもんのたっての願いでそうすることにした。「スラー」とした足になったドラえもんは大感激して、このかっこいい姿を、記念写真に残すため家に帰ってしまった。
スネ夫はドラえもんの姿を見て、のび太の所へ「いったいどうしたんだ」と言いながらやってきた。「人体取り替え機」の話を聞いて、スネ夫は「いっぺんでいいからスラリと長いうでと細いゆびをほしかった」と言いながら、強引に機械の手のボタンを押して、ぼくにふさわしい、芸術家の手を獲得したと大喜びしている。
ジャイアンも夢であるスマートなからだになって、「すばらしい! この身がるさ、小鳥になったみたい!」と無邪気にはしゃいでいた。しずちゃんものび太のからだであると気づいて、やってくると、のび太はしずちゃんもビックリするようなからだに大変身していた。
しずちゃんが元に戻ろうとしたが、からだを入れ替えたドラえもん、スネ夫、ジャイアンもややこしくなって、しきりに頭を悩ましていた。かたわらで、しずちゃんが涙を流しながら、「しらないしらない」とみんなに非を訴えていた。
[S05338・A11138・057604:351]