次元ローラーとキャンセルボタン[★★]

【道具解説】 ひみつ道具である『次元ローラー』を「コロ コロ」と転がすと、部屋や空き地をどんどん拡げることができる。しかも、三次元空間を四次元的に拡げるため、外から見ると前と少しも変わらない。このローラーの「キャンセルボタン」を押すと、拡大した空間は反動で前よりもしばらくの間縮むことになる。

 

【使用目的】 ボールが空き地のまわりの家に飛び込んでガラスを割るたびに、のび太がボールを取りに行って叱られるので、ジャイアンが呼びにきても居留守を使おうとした。しかし、後が怖いので、ドラえもんに「次元ローラー」を出してもらっている。

 

【使用結果】 ドラえもんは「次元ローラー」を取り出し、広々とした広場で野球をすることを提案した。ローラーで拡げた分だけ、ボールが転がるので、のび太のところへ来た当たりはすべてランニングホームランになってしまった。

 

ジャイアンが今日の敗戦はすべてのび太のせいだと主張するので、ドラえもんは野球ができるように、ジャイアンの庭を拡げると申し出た。ジャイアンも、広くなった庭をジャイアンズのホームグランドにしようといって大喜びであった。

 

 家に帰ると、のび太は居間も浴室もトイレもこのローラーで、うんとうんと広くした。すると、ママは書留の印鑑を郵便屋さんに手渡すのも大変であり、掃除も仕切れないと嘆いていた。

 

  ジャイアンも庭の草むしりをどうしてくれるんだと、ドラえもんに電話で怒鳴ってきた。ドラえもんは広い家に住むのは、向いていないと判断して、ローラーのキャンセルボタンを押すと、反動でしばらくの間、前より狭くなってしまった。

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