自家用人工衛星とモニター[]

【道具解説】 ひみつ道具である『自家用人工衛星』は、手の平サイズの偵察衛星、エコー衛星、気象衛星、カクミサイル発射衛星で構成されている。ドラえもんは野比家の庭から、ロケットの先端にこうした衛星を取り付けて打ち上げ、「モニター」でチェックしている。

 

【使用目的】 のび太は昨晩、東から西へ向かってUFOが飛んで行ったと主張したが、しずちゃんを始めみんなからソ連の人工衛星だと言われ、赤っ恥をかいてしまった。ドラえもんもみんなのほうが正しいと認めてから、のび太のために「自家用人工衛星」を取り出している。

 

【使用結果】 ドラえもんはのび太のリクエストにより、野比家の庭から「自家用人工衛星」を打ち上げ、静止軌道に乗せ、モニターの画像を拡大して、広場で遊んでいるジャイアンとスネ夫を写し出している。

 

  二人が何をしゃべっているかどうかを聞き出すために、エコー衛星を打ち上げた。この衛星はある地点の音を電波にかえておくってくれたり、その逆に、こっちの音もおくることのできるものである。

 

 スネ夫がジャイアンに、「ほんとうにもうあののび太の…。バカなことときたら、ただのバカじゃないぜ、バカの中の大バカ…」と告げる、カッとなったのび太が「ゴマスリネズミとオンチゴリラ!」と怒鳴ったので、「その声はのび太だなっ!」とばれてしまった。

 

しずちゃんを見てみると、寝転んでマンガを読んでいた。「ちょっと頭がじゃまなんだけどな。そのページよんだから、つぎをめくって」と頼んでみると、しずちゃんは左右を「キョロ キョロ」見ながら、「キャアと悲鳴を上げて、部屋を出て行ってしまった。

 

 雨が降り出したので、ママが庭で洗濯物をかわすことができないと困っていたので、好きな場所を好きな天気にすることのできる気象衛星を打ち上げ、うちの庭だけ晴れにしている。

 

  おもしろいので、のび太は空き地に雪を降らせ、雪ダルマを作りに出掛けようとした。しかし、先ほどジャイアンたちを怒らせたので、怖くなったが、ドラえもんがカクミサイル衛星を打ち上げてくれたので、安心することができた。

 

カクミサイル衛星は角ばっているから当たると痛い、プラスチックの弾を打ち出すことができる。狙いをジャイアンたちに絞り、スイッチのボタンを手渡されて、広場へ行くと、ジャイアンとスネ夫が怒ってやってきて、殴りかかろうとしたので、ボタンを「カチ」と押すと、「キ~ン」という音がして、二人の頭を「バシ バシ」と直撃した。

 

 再度、殴りかかろうとすると、「バシ バシ」と攻撃されたので、二人は「気もち悪い、逃げろ!」と叫んで退散してしまった。その夜、ドラえもんが打ち上げた四個の衛星は流れ落ちてしまった。

 

 翌日、のび太が自信を持って、「ゆうべのはUFOじゃなくて、人工衛星なんだよ」と話しかけると、しずちゃんから「そんなニュースきかなかったわ」、ジャイアンから「どこの国の、なんて衛星だ」、スネ夫からは「あんなのを、バカの一つおぼえっていうんだよな」と、みんなから全く信用されなかった。

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