重力ペンキ[]

[初出誌] 『重力ペンキ』、「小学三年生」197212月号、7頁、46コマ

[単行本]  『重力ペンキ』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第5巻」1974121日 初版第1刷発行、7頁、46コマ

[大全集] 『重力ペンキ』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 320091028日 初版第1刷発行、7頁、46コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 「インスタントツリーを持ってってやろう」が「インスタントツリーをもっていってやろう」に変更[287(1)]

 「あばら谷くんの家って、どこにあるのっ」が「あばら谷くんの家って、どこにあるの?」に変更[287(3)]

 

【単行本vs.大全集】

 「こんな小さい家か」が「これじゃちょっと……」に変更[291(1)]

「はいれやしないよね」が「入れっこないよな」に変更[291(1)]

「やあ、待ってたよ。どうぞ、どうぞ」が「おそかったじゃないか。入れよ」に変更[291(2)]

 

 [梗概] 今年のクリスマス子どもパーティーはあばら谷くんの家でやることに決まった。そのため、ドラえもんはひみつ道具『インスタントツリー』を取り出し、立派なクリスマスツリーを準備した。しかし、誰もあばら谷くんの家を知らなかったので、みんなで探すことになった。

 

 ドラえもんとのび太があばら谷くんの家を見つけると、とても狭い家であることがわかった。家では、お母さんが造花の内職をし、六人の女の子と男の子をひとりで育てていた。

 

  あばら谷一郎くんがクリスマスパーティーの件を断りにいこうとすると、お母さんが「お友だちとの約束は、守らなきゃいけないよ。あんたたまには、お友だちをさそってきたいでしょ」といった会話が、外にいたドラえもんやのび太にも聞こえてきた。いいお母さんだと感動し、のび太はわが家でパーティーを引き受ける気持ちで帰宅した。

 

 家では、ぶきっちょうだと思われていたパパが棚を作っていた。案の定、完成したので、どんどん棚に物を乗せると、アッという間に棚は壊れてしまった。ドラえもんはひみつ道具『重力ペンキ』を壁に塗って、塗ったところが下になるような状態を作り出した。のび太はそれを見て、あばら谷くんの家で「重力ペンキ」を使うことにした。

 

 みんなはあばら谷くんの家を見て、入れやしないと思ったが、「重力ペンキ」のおかげで、寒い屋外にあばら谷一家は出る必要もなくなり、みんなと一緒に、「ジングルベルジングルベルすずがなる」と歌いながら、楽しいクリスマスパーティーを送ることができた。

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