つづきスプレー[★★]

[初出誌] 『つづきがみられるツヅキガス』、「小学三年生」19727月号、7頁、45コマ

[単行本]  『つづきスプレー』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第5巻」1974121日 初版第1刷発行、7頁、45コマ

[大全集] 『つづきスプレー』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 320091028日 初版第1刷発行、7頁、45コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『つづきがみられるツヅキガス』が『つづきスプレー』に変更

 「ツヅキガスを」が「つづきスプレーを」に変更[252(4)]

 「あれ?」が「あれっ?」に変更[252(6)]

 

 「絵のつづきの場面が見られるツヅキガス」が「絵のつづきの場面が見られるつづきスプレーだよ」に変更[252(8)]

 「おもしろいガスだね」が「おもしろいスプレーだね」に変更[253(6)]

 「ぼくの入学したときだ」が「ぼくの入学した時の写真だ」に変更[253(8)]

 

 「そうだ、成金さんとこ」が「成金さんのところへ行こう」に変更[254(3)]

 「ほう、わたしの美じゅつ室を見たい?」が「ほう、わたしの美術室を見たいって」に変更[254(4)]

 

 「ふくせいばかりではあるが、かなりいいものをそろえているつもりです」が「ふく製ばかりだが、かなりいい物をそろえているつもりだよ」に変更[254(5)]

 「ゆっくりかんしょうしていてくれたまえ」が「ゆっくり見ていってくれたまえ」に変更[254(6)]

 

 「ちょうこくでも、やってみよう」が「ちょうこくもやってみよう」に変更[255(7)]

 「なにをしてるのっ」が「なにをしてるの」に変更[256(4)]

 

 [梗概] 戦艦大和の模型の前で、絵を描いていたのび太は「ぼくには無理なんだ」と言いながら、「キーッ」となって、絵をくしゃくしゃに丸めていた。ドラえもんはその姿を見て、「ちょっとやってみて、あきらめちゃうなんて、それでも男か」と説教して、くしゃくしゃの絵を開いて見た。

 

  すると、ドラえもんは「ガハハ」と大笑いし、「なるほど、無理だ」と言ったので、のび太に「キッ」とにらみつけられてしまった。

 

 のび太に戦艦大和のへさきだけをていねいに書いてもらうと、ドラえもんはひみつ道具『つづきスプレー』を取り出し、その絵に「プシュ」と吹き付けた。すると、模型そっくりの戦艦大和が現れてきた。

 

  つまり、このスプレーは絵の続きの場面が見られるひみつ道具である。部屋にあった七月のカレンダーの絵に吹き付けると、秋になり、さらに吹き付けると、冬になった。絵だけでなく写真でもできるので、のび太の入学した時の記念写真に吹き付けると、のび太はおもらしをしていた。

 

 近くに住んでいる成金さんは美術室を持っているので、絵や彫刻を見せてもらった。「モナリザの微笑み」にスプレーを吹き付けると、おばあさんになってしまい、「ミレーの落ち穂拾い」に吹き付けると、にわか雨になってしまった。「円盤投げの彫刻」に吹き付けると、その円盤が成り金さんの頭に「ドス」と当たってしまった。

 

 叱られたので、家に帰って額縁に「プシュ」とかけると、額縁のうらにママがへそくりを隠していた。へそくりの一万円札では、聖徳太子が手に持った杓(しゃく)で、背中を掻いていたので、ママは「キャア」と驚きの悲鳴をあげている。

[S0328A0513037207]