ふきかえ糸電話[★★]
[初出誌] 『ふきかえ糸電話』、「小学二年生」1985年6月号、7頁、47コマ
[単行本] 『ふきかえ糸電話』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第37巻」1986年8月25日 初版第1刷発行、7頁、47コマ
[大全集] 『ふきかえ糸電話』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 16」2011年11月30日 初版第1刷発行、7頁、47コマ
【初出誌vs.大全集】
変更なし
[梗概] のび太は先生から「野比! 今度のテストもまた0点だったぞ!! どうしてそんなに0点ばかりとるんだ」、「先生がくれるから…」、「まるで反省しとらん!! よろしい、きみの家へいって、お母さんにお話しましょう」となった。
ドラえもんは白いネコにまた男の子にいじめられたと泣いて訴えられていた。ドラえもんは「子犬とかネコとか、弱い生き物ばっかりいじめるんだから。
ぼくが注意してあげてもいいけど、それよりきみの口から、きっぱり抗議したほうがいいよ」といいながら、ひみつ道具『ふきかえ糸電話』を出している。ドラえもんはみえない糸で「糸電話」の片方をネコにつないだ。
男の子がいじめようとすると、ネコの口から「まて!! なぜいじめるんだ。ぼくがきみになにか悪いことしたか。きみがいじめられたとしたら、どんな気がする。
自分がいやなことは人にもするな」、「気もち悪い! もういじめないよ}と逃げていった。のび太はこの光景を見て、「糸電話」の威力に気づいたので、しばらく借りることにした。
玄関前に先生が立っていたが、かろうじて先生に「糸電話」をつけることができた。先生がママに「たいへんいいにくいことですが…」と言い始めたが、途中から、「のび太くんの成績は、じつにすばらしい。
いやほんと、いつも百点です、もう勉強なんかしなくてよろしい」、(なんてわしはこんなでたらめをしゃべるんだろう)、「いや、じつはですね。あんまりのび太くんがいい子だから。ぜひ、おこづかいをあげなさい」となった。
ドラえもんにいたずらが見つかり、追いかけられたが逃げ切ることができたので、もっと遊ぼうと決めた。土管のある広場で、ジャイアンは「なあスネ夫。おまえおれのことどう思ってる」、スネ夫は「そりゃもちろん強くて男らしくて…、わがままでよくばりで…あれ? けちでいじきたなくて…、ボカボカ」となった。
さらに、ジャイアンに「おれのかあちゃんでべそ」と言わせ、しずちゃんに「わたしのび太さん大すき、出木杉さんきらい…」と言わせているので、ドラえもんに「ヒョイ」と糸電話を取り上げられてしまった。
「とりかえされちゃったドラえもんのケチ」と考えながら、家に帰って昼寝をすることにした。のび太はドラえもんに「ママ、きょうも0点とって叱られたよ、アハハ…」と言わされ、ママに激怒されることになった。
[S1615・A3714・028506]