うきわパイプ[★★]
[初出誌] 『うきわパイプとたばこ』、「小学二年生」1985年5月号、7頁、42コマ
[単行本] 『うきわパイプ』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第45巻」1996年5月25日 初版第1刷発行、7頁、42コマ
[大全集] 『うきわパイプ』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 16」2011年11月30日 初版第1刷発行、7頁、42コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル『うきわパイプとたばこ』が『うきわパイプ』に変更
[梗概] のび太は六月なのに、夏に泳げなくてバカにされるため、のび太なりの対策を考えていた。ドラえもんに出した条件は「つめたくなくて、広くてすいてて、ぜったいにおぼれないプールを出してよ」と身勝手なものであった。最初はそんなのあるかと断っていたが、あるひみつ道具『うきわパイプとタバコ』が脳に閃いた。
ドラえもんはパパに思いっきりこのタバコを吸いこんでもらい、うんと煙を「スウ~ ポワ~」と吐いてもらった。この煙をつかまえて、空に浮かび上がり、「つめたくなくて広くてすいていてぜったいにおぼれない」空のプールとなった。
のび太はバタ足の練習から始めることになった。「おしりをひっこめる。足はまっすぐに!」といった基本を習い、「バタ バタ」足を動かすと前に進むようになった。
ドラえもんから次に、平泳ぎを教えるからといわれたが、断ってかってに遊んでいるほうがおもしろいものと別行動を取り出した。しずちゃんに会ったので、しずちゃんにもパパに頼んで煙の浮き輪を「ポワ~」と作ってもらった。すると、お魚になったみたいととても楽しそうであった。
町内の子どもたちものび太のパパに煙の浮き輪を作ってもらったので、すっかり空もこんでにぎやかになってきた。ジャイアンが「おーい、だれがいちばんはやくおよぐか、きょうそうしようぜ」となった。
のび太は「またくだらないことを」と思ったが、ジャイアンの「よーいドン」の合図でスタートを切ると、のび太は煙の浮き輪から「スポ わあ~ ザバン アップ アップ ドラえも~ン」と池に落っこちてしまった。
勘違いしたドラえもんは「そうか、やっと本気でおよぎのけいこをする気になったか。それはよかった。もっとしりをひっこめて。あしはまっすぐのばして」と空から懸命に指示を出した。一方、ほんとうにおぼれているのび太は「ちがうんだよ~、ブク ブク」というのが精一杯であった。
[S1614・A4501・028505]