空気ピストルの薬(液状)[]

【道具解説】 ひみつ道具である『空気ピストルの薬(液状)』を手の先に塗り、乾かして「バン」といえば、超音速ジェット機の衝撃波みたいになって、相手を倒すことができる。相手は気絶するけれども、傷つけられる心配はない。

 

【使用目的】 友だちはみんな素晴らしいモデルガンを持っていたが、のび太ひとり持っていなくて悔しい思いをした。しかし、家に帰ると、コルクを弾とするピストルでは百発百中のパフォーマンスを発揮したので、ドラえもんはその腕を生かすことのできる「空気ピストルの薬(液状)」を取り出してくれた。

 

【使用結果】 のび太がみんなの前で、「空気ピストル」である十本のゆびを使って、十枚の木の葉を「バンバン ビシ ビシ」と落として驚かせた。そして、「空気ピストル」で拳銃コンテストをやろうと提案している。

 

 拳銃コンテストは、「それぞれ十発の弾丸をもってちりぢりになるんだ。それから敵をさがして町をあるく、顔があったら決とう開始! うたれたらおしまい、最後に残った一人が拳銃王!!」というものであった。みんな大賛成で、特に、ジャイアンなどは「おれこんな遊び大好き。幼稚園のころからのゆめだった」という惚れ込みようであった。

 

  のび太は最初はる夫に出会うと、相手がやみくものに三発撃ってきたので、狙いは正確にと言いながら、一発で仕留めている。スネ夫ともう一人の男の子はのび太のすごさを知っていたので、ふたりでのび太を狙い撃ちしようとした。しかし、のび太は自動車のサイドミラーで、ふたりの動きを的確に把握して、撃ち倒している。

 

 三人の男の子が派手に「バン バン ババン ババン」と的を絞らないで撃ち合っている姿を見て、「みんなヘタだなあ」と声を掛けると、三人がまとまって襲ってきたので、瞬時に三人を撃ち倒してしまった。

 

 残りはジャイアン一人であり、弾もたっぷり残っているので、悠然と構えていた。すると、突然、ジャイアンが三匹の野良犬をけしかけてのび太を襲わしたが、のび太は残りの弾を全部使って、「バババン」とイヌを撃退することに成功した。

 

 ジャイアンは最初から隠れていて、相手に弾を全部撃ち尽くさせてから、戦いを挑む作戦であった。絶体絶命のピンチに追い込まれたのび太はダッシュして、倒れていた男の手を使って、「バン」と一発でジャイアンをほうむってしまった。

 

 のび太は拳銃王に輝き、「みんなすっかりぼくのこと見なおした」と、ドラえもんに意気揚々と報告している。大活躍をし、腹ペコの状態で家に帰って、ママに「晩ごはんまだ?」と尋ねると、残っていた一発がママに当たって、気絶させてしまった。ドラえもんからは「バンごはんなんていうからだ」と叱られ、パパからは「ママはいつ目をさますんだね」と問い詰められた。

 

  のび太は「たまのかずかんちがいしたかな。あそこで一発つぎに二発…」と、両手を使って懸命に撃った弾の数を数えていた。

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