分身ハンマー[]

[初出誌] 『分しんハンマー』、「小学二年生」19807月号、7頁、48コマ

[単行本]  『分身ハンマー』、「てんとう虫コミック ドラえもん第27巻」1983425日 初版第1刷発行、7頁、48コマ

[大全集] 『分身ハンマー』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 122011330日 初版第1刷発行、7頁、48コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 変更なし

 

 [梗概] のび太は玄関前でひとりジャンケンをしていた。ジャンケンで右手が勝ったら宿題、左手が勝ったらしずちゃんの家に遊びに行くというものであった。あきれ果てたドラえもんはひみつ道具『分身ハンマー』を取り出している。心が二つに分かれたときには、体も二つに割ればいいというものである。

 

 ドラえもんがのび太の頭をこのハンマーで「コチン」と叩くと、そっくりのふたりになった。のび太はあとでひとりになれるか心配になったので、もう一度「コチン」と叩くともとにもどることができたので、安心してひとりは宿題、もうひとりはドラえもんといっしょにしずちゃんの家に出掛けた。

 

 途中で、ジャイアンにメンバーが足りないからすぐこいと言われた。のび太は行きたくなかったが、ドラえもんからこのハンマーがあるじゃないかといわれ、「コツン」と叩いて、分身を作ろうとしたが「ピョコ」ともとにもどってしまった。やはり気がすすまないので、もどってしまった。

 

  二度目はドラえもんもジャンプしながら、思い切って「コキン」と叩いたので、分身を作り出すことができた。頭が痛かったけれども、安心してしずちゃんの家に遊びに行くことができた。

 

 ひとりの分身は「ちっともはかどらない。いらいらするなあ」とがんばり、もうひとりの分身は「こらあ、またエラーしやがって」と、ジャイアンに怒鳴られながら、ボールを懸命に追いかけていた。トイレに行くとき、廊下をそうじしていたママのバケツにつまずいて「バシャ」とこぼしてしまった。

 

  もうひとりの分身は「おまえのせいでまけたんだっ!!」とジャイアンに追いかけられ、廊下のバケツを蹴って「バシャ」とこぼしてしまった。ママから「たったいま、注意したばかりよ。わざとやったんじゃないか」と問い詰められたいた。「今度やったら、しょうちしないから。気をつけます」となっていた。

 

 分身でないのび太がドラえもんと、「遊びにむちゅうで、おそくなった」と走って家に帰ってきた。廊下でバケツを派手に蹴っ飛ばして、「ザバー」とママの顔にぶっかけてしまった。

[S1216A2705028007]