ぼくのまもり紙[]

[初出誌] 『まもり紙』、「小学二年生」19806月号、7頁、49コマ

[単行本]  『ぼくのまもり紙』、「てんとう虫コミック ドラえもん第23巻」1982125日 初版第1刷発行、7頁、49コマ

[大全集] 『ぼくのまもり紙』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 122011330日 初版第1刷発行、7頁、49コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『まもり紙』が『ぼくのまもり紙』に変更

 

 [梗概] げんなりして帰ってきたのび太は「ジャイアンになぐられ、イヌにかまれ、ドブへおちた」ので、ドラえもんに災難よけの道具をお願いしている。ドラえもんが厳しく、「どうして自分で気をつけて、もっとしっかりした人間になろうと思わないんだ」と説教すると、減らず口ののび太は「思うけど、急にはむりだ。

 

  しっかりする前に、さいなんにやられちゃう」と言い訳するので、ドラえもんは渋々ひみつ道具『まもり紙』を出している。毎日三回拝めば、災難から身を守ってくれる、ありがたいカミサマである。

 

 のび太はこんな紙きれと思っていたが、階段から足を滑らして、「ゴロ ゴロ」と落下すると、「まもり紙」が「スポ」と体を包んでくれたので、けをしないですんだ。さらに、ドブに落ちそうになると壁になってくれ、イヌにかまれそうになると、「クル クル」と筒になって、「ブウ」とイヌを吹き飛ばしてくれた。

 

 のび太がボールに当たりそうになると、この紙がバットになって「パカ」と打ち、スネ夫に「ブチン」とぶつけている。スネ夫が「ボールにぶつかるのは、いつものび太のやくだぞ」と喚きながら、この紙を「グシャ」と握ると、反撃した紙に「ボカ ボカ」なぐられることになった。

 

 調子にのったのび太がジャイアンを「ベロベロバー」とバカにすると、「おれにむかってその態度はなんでッ」と右ストレートで「ブウン」となぐろうとした。すると、紙が「ボカ」と反撃したが、ジャイアンが互角に戦ったので、応援のため、まもり紙をもう五、六枚呼んでくることにした。

 

 家に帰るとドラえもんが寝ていたので、ポケットから紙を出して、その紙に「パン パン」と手をたたいて拝んだ。目覚めた、ドラえもんからそれはひみつ道具『びんぼう紙』であり、そんなものがついているとろくなことがないと指摘された。もとに戻してもらおうとしたが、一度とりつくとはなれないで、のび太を階段から「ドサッ」と落下させ、イヌに足を咬まれ、その上、後頭部にボールをぶつけられることになった。

 

 ジャイアンが満身創痍になって、「まもり紙」をビリビリに破いていた。それを見て、のび太は「もう一枚やっつけてくれ」とべそをかきながら、ジャイアンにお願いしている。

[S1215A2314028006]