かわいい石ころの話[★★]
[初出誌] 『無題』、「小学二年生」1980年2月号、9頁、60コマ
[単行本] 『かわいい石ころの話』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第37巻」1986年8月25日 初版第1刷発行、10頁、67コマ
[大全集] 『かわいい石ころの話』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 11」2010年11月30日 初版第1刷発行、10頁、67コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル『無題』が『かわいい石ころの話』に変更
「毎日散歩させなくちゃ」コマ挿入[186(1)]
「ワンワン」、「散歩大すきなんだ」コマ挿入[186(2)]
「ワンワンワン」が「ワンワン ワンワン」に変更[187(1)]
「かくれよう」が「そ~っとかくれて見ようか」に変更[187(2)]
「ハッ」コマ挿入[187(3)]
「気をつけろ」、「顔へとびつかないようしつけなくちゃ」コマ削除[59(7)]
「ジ~ン」、「あぶないな。顔にとびつかないようしつけなきゃ」コマ挿入[103(3)]
「ドス… ドス…」コマ挿入[189(3)]
「ガオ」コマ挿入[189(4)]
「ガオ」削除[189(5)]
「ぼくと愛岩サムソンは、かたい友情でむすばれているのさ」、「クウン」コマ挿入[189(6)]
「ガオ… ガオ…」、「スネ夫の家からここまできこえてくる」コマ挿入[189(7)]
「きっとね!」が「ほんとね!」に変更[190(3)]
「犬ってかわいいなあ」が「感動的だなあ」に変更[190(5)]
【単行本vs.大全集】
「ほんとね!」が「きっとね!」に変更[190(3)]
[梗概] のび太は涙を流しながら、テレビの『名犬ラッキー』を見ていた。ママに頼んでも、犬は飼えないので、ドラえもんに『ペットクリーム』を出してもらっている。石ころにこのクリームを塗ってよく磨くと、犬みたいになるひみつ道具である。
のび太は目をつぶって、石を拾い上げると、黒くてパッとしないものであったが、磨けば磨くほどよくなつくと言われたので、徹底的に磨いた。コロコロついてきてとてもかわいいイヌなので、クロという名前を付けた。クロが「クン クン」なくので、エサに砂と水を与えることになった。
散歩に連れ出すと、散歩が大すきであり、猛犬に「ウ~」とうなられ、「ワン ワン ワン ワグ ワグ ギャイン」と壮絶なけんかになったが、「キャイン、キャイン」と逃げていったのは猛犬の方であった。
土管のある広場では、まだ子犬であるので「ワン ワン ワン ワン」とはしゃいで駆け回っていた。そっと隠れると、「ウル ウル クウン クウン クウン」と懸命に探し回るので、「ピイ こっち こっち」と叫ぶと、「ワン ワン ワン」、「クロ クロ クロ」と感動的なシーンになった。しかし、顔に「ガツン」と飛びついてきたので、「ジ~ン」と顔がしびれてしまった。
みんなに「ペットクリーム」を使ってもらうと、しずちゃんは水晶の玉を犬に、ジャイアンは漬け物石を犬にしている。スネ夫は「ドス ドス ガオ ガオ」と庭石を犬にし、愛岩サムソンと命名して、固い友情で結ばれるはずであった。翌日、「庭はメチャメチャにするし、夜どおしほえるし、どこか遠くへすててこいって」言われてしまった。スネ夫はママに青森へすててきたから、もうだいじょうぶ」と報告していた。
しかし、一週間たつと、「ワン ワン ワン」と帰ってきて、スネ夫に飛びついたので、スネ夫は庭石の下になってしまった。しずちゃんは「青森からはるばる帰ってきたのね」、のび太も「感動的だなあ」と涙をほろりと流していた。
[S1124・A3711・028002]