ツモリガン[★★]
[初出誌] 『無題』、「小学二年生」1979年12月号、7頁、48コマ
[単行本] 『ツモリガン』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第20巻」1981年1月25日 初版第1刷発行、7頁、48コマ
[大全集] 『ツモリガン』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 11」2010年11月30日 初版第1刷発行、7頁、48コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル『無題』が『ツモリガン』に変更
[梗概] 山のようなどら焼きを前にして、ドラえもんがどら焼きを食べ始めようとしたら、のび太に起こされてしまった。「まだ、ひとつも食べてなかったのに」と激怒すると、のび太は夢なんてくだらないといったので、ドラえもんはのび太の要求に耳を貸してくれませんでした。しかし、貯金のありったけをはたいてどら焼きを買うと約束したので、ドラえもんはのび太の依頼したひみつ道具『ツモリガン』を出してくれた。
このガンを持って外を歩いていると、凄い形相のジャイアンがのび太を追い掛けてきた。このガンでジャイアンを「カチ」と撃つと、ジャイアンは「グウ…」と寝ながら夢を見、「ハッ」と目覚めると、これだけ殴ったからスッとしたといいながら帰っていった。つまり、このガンは「これからしようとすることを、ゆめで見させて、ほんとにしたような気にさせる」ひみつ道具である。
のび太がどら焼きの買い物に出掛けようとした時に、ママから宿題をするようにといわれたので、ママをこのガンで撃ち、土管の広場で、ジャイアンのいる目の前で、あるいは、往来で、しずちゃんの目の前や先生の目の前で、のび太自らをこのガンで撃って、目的を達成している。
ドラえもんは約束のどら焼きを買ってもらえないので、このガンで一瞬早くのび太を撃つことに成功した。のび太もこのガンでドラえもんを撃ったという夢を見ながら、現実には、ドラえもんに「さあ、どら焼きを買いに行こう」と手を引かれて、歩いていた。
[S1122・A2011・027912]