時間よ動け~っ!! [★★]

[初出誌] 『タンマ・ウオッチ』、「小学二年生」19799月号、8頁、54コマ

[単行本]  『時間よ動け~つ!!』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第24巻」1982425日 初版第1刷発行、11頁、76コマ

[大全集] 『時間よ動け~つ!!』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 1120101130日 初版第1刷発行、11頁、76コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『タンマ・ウオッチ』が『時間よ動け~つ!!』に変更

 「ボールがくるまえに、バットをふるんだもの」が「ボールが通りすぎてからバットを振るんだもの」に変更[140(2)]

 

 「太陽も地球も動かない」、「もう一度、タンマウォッチのボタンを押さないかぎりね」、「7テレビ」コマ挿入[141(8)]

「あの声………、どこかで聞いたような……」コマ挿入[142(8)]

「ワン ワン」、「ニャゴ ニャゴ」コマ挿入[143(2)]

 

「クス クス」、「ウフフ」挿入[144(4)]

「だれだ、こんないたずらしたのは」、「へのへのもへ」コマ挿入[144(5)]

「ぼく」コマ挿入[144(6)]

「カチ」コマ挿入[144(7)]

「文字なし」コマ挿入[144(8)]

 

「カチ」コマ挿入[144(9)]

「おかしい………」、「走っても走っても………」コマ挿入[144(10)]

「どうしても………、追いつけない……」、「ぼくのこと、ノロマなんていうなよ」コマ挿入[145(1)]

「しばらくとめっぱなしにしといてみるか」、「カチ」コマ挿入[145(2)]

 

「車も人もだあれも動いていない」、「人形の町みたい」、「なにもかもぼくのものになったような気がするよ」、「マルマルハム」、「食料品」、「川島電気」、「クスリセンター 及川」コマ挿入[145(3)]

「たとえば」、「まんがを好きなだけ持ちだすことも」、「少年カンデ」、「スポーツ」、「週刊」、「*書店」コマ挿入[145(4)]

 

「アイスをだまって食べちゃうことだってできる」、「新発売」、「雨印アイス」、「雨印」コマ挿入[145(5)]

「そんなことしないけどさ」コマ挿入[146(1)]

「やあ、大きなトンボ」コマ挿入[146(2)]

 

「でも、こんなつかまえかたはひきょうだ」コマ挿入[146(3)]

「いきなりしずちゃんの目の前にあらわれてびっくりさせよう」、「カチ」が「しずちゃんの目の前でボタンを押そう」、「いきなりあらわれたみたいで、びっくりするよ」に変更[146(4)]

「あ~っ」コマ挿入[146(5)]

 

「ちょうどふみはずしたときに、時間を止めたのか」、「タイミングよかったなあ」コマ削除[140(3)]

「あ…、そうか」、「ちょうどふみはずしたときに、時間をとめたのか」コマ挿入[146(7)]

「けがをしないよう、ふとんをしいて…」コマ削除[140(4)]

「タイミングよかった」、「けがをしないよう、ふとんをしいて……」コマ挿入[146(8)]

 

「わーっ、ドラえもんも止まってる」が「わあっ、ドラえもんもとまってる」に変更[147(3)]

「じょうだんじゃないよ」、「なんとかなおさなくちゃ」コマ挿入[147(5)]

「だめだ~」コマ挿入[147(6)]

 

「そんなのいやだあ~」、「だれかなおしてえ」が「助けてえ~」、「だれかなおしてえ」に変更[147(7)]

「おもしろい。いたずらができる」、「いたずらに使っちゃだめっ」コマ挿入[148(3)]

「ドラえも~ん」コマ挿入[148(4)]

「ドラえも~ん」削除[148(5)]

 

 [梗概] のび太はドラえもんから宿題がまだできないかと責められ、スネ夫から電話で野球を始められないと催促された。野球をすれば、スネ夫から「ボールが、とおりすぎてからバットをふる」のでのろまと言われ、外野の守備につくと、ジャイアンから「なに、もたもたしてんだ、のろま」と怒鳴られた。しずちゃんからも借りた本をまだ半分しか読んでないと、「おそいのねえ」と言われてしまった。

 

 のび太は家に帰ってドラえもんの前で、「ど~せ、ぼくはのろまだよっ。ワアー」と泣き叫ぶので、ドラえもんはひみつ道具「タンマウオッチ」を出している。「カチ」とスイッチを押すと、世界中、風も太陽も地球も止まってしまい、もう一度押さない限り、その状態が続くものである。ドラえもんより、「みんなよりおくれそうなときに、これを使えばいい。宿題なんか、どんなに時間がかかったってへいきだよ」と励まされた。

 

 のび太は時間を止めて、さっきいじめたジャイアンとスネ夫のおなかに落書きをした。女の子が「クス クス」笑うので、気づいた二人は「だれだ、こんないたずらしたのは」と顔を真っ赤にして、腹を立てていた。

 

  「ぼくだ」と合図すると、ふたりが追いかけてきたが、「カチ カチ」と何度も止めるので、二人は走っても走っても追いつかないので、ついに、ジャイアンがのび太に「ぼくのこと、ノロマなんていうなよ」と嘆願することになる。

 

 のび太がカチッと押して、しばらく止めっぱなしにすることにした。すると町はシーンとして、動きがなくなり、人形の町みたいになった。のび太はマンガを好きなだけ持ち出すことも、アイスを黙って食べることもできたが、そんなことしないもんと粋がっていた。大きなトンボが目の前にいたが、こんなつかまえかたはひきょうだと思った。

 

 しずちゃんの家に行って、目の前でボタンを押して、いきなり現れるとビックリするだろうと思って、玄関に入った。すると、しずちゃんは階段を踏み外したときに、時間が止まったので、空中にその姿勢で漂っていた。のび太は「タンマウオッチ」のスイッチを「カチ カチ カチ」と何度も押したが、そのままの状態だったので、この時計が壊れてしまったことに気づいた。

 

 家に帰ると、ドラえもんも止まったままであった。のび太は「これが直らないと…、いつまでもず~っとこのまま…」と考えて真っ青になってしまった。なんとか、ねじ回しを使って直そうとしたが、やっぱりダメであった。

 

 泣きじゃくっていると、タイムマシンを使えばという考えが閃いた。「とまる前の時間にもどって、まだ動いているドラえもんに直してもらう」という考えだった。机の引き出しから、「ドラえも~ん」と叫ぶと、ドラえもんは「なんだなんだ」とやってきてくれた。

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