季節カンヅメ詰め合わせ[]

【道具解説】 ひみつ道具の『季節カンヅメ詰め合わせ』には、春夏秋冬用があり、開けるとそれぞれの季節を八時間満喫できる。なお、ドラえもんはこの道具を中元でもらいながら忘れていたものである。

 

【使用目的】 体がとろけちゃうような暑さであったが、家に帰ってもクーラーが故障していた。そこで押し入れからうちわを出そうとしたら、カンヅメが出てきたので、のび太が「プシュ」と開けると、「アチチ焼け死んじゃう!!」という体験をすることになった。ドラえもんによると、お中元にもらった「季節カンヅメ詰め合わせ」の夏のカンヅメを開けたことが分かった。

 

【使用結果】 ドラえもんがいないので、うちわを押し入れで探していたら、カンヅメらしいものがあったので、のび太が「プシュ」と開けると、「アチチチ焼け死んじゃう!!」と大騒ぎしているところへ、ドラえもんがタイムマシンで帰ってきた。のび太の開けたカンヅメは「季節カンヅメつめあわせ」の夏用であった。

 

 ドラえもんが春のカンヅメを開けると、「ホーホケキョ ケキョ」とウグイスが鳴き、あたたかな風が吹いてほんとの春みたいになった。となりの庭のサクラの横へ投げ込むと、「パッ」と桜が満開になった。秋のカンヅメでは、「チンチロリン スイッチョ コロコロリ」の虫の鳴き声、風が涼しくてさわやか、となりの庭の柿の木の横へ投げると、カキの実がびっしり実った。

 

 暑い日には冬のカンヅメを開けると、「雪は本物じゃないよ。感じをだすためのかざりだ」と言いながらも、「ビュウ ビュウ ビュウ ビュウ」と吹雪になってしまった。すずしいどころではなく、寒くなり、のび太はママにセーターを出してもらおうとしている。

 

  ママから「ばかなこといわないで! えっ、そんなカンヅメがあるの?」となり、ドラえもんから冬を一個もらい、少し寒いけど、わたし冬が好きといいながら、家中を冬にしてしまった。パパは「ハクション」と大きなクシャミをし、「だれだ!? こんなへんな物おいたのは?」と窓の外に投げ捨ててしまった。ドラえもんに夏をもらい、ミーン ミーンミーン ミーンとセミの鳴く夏に家中をしてしまった。

 

 パパとママがけんかしていたら、となりの主人から「いいかげんにしてください!! つぎつぎにへんなカンを投げこまれてうちの庭はめちゃめちゃですぞ!」と抗議されてしまった。たしかに、となりの家の庭では、ウグイスが「ホーホケキョ」、セミが「ミーン ミーン ミーン」、虫が「チンチロリン」と鳴き、そのうえ、「ビュウ」と吹雪になっていた。

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