気象シートと雪アダプター [★★]

【道具解説】 ひみつ道具の『気象シート』(238)は未来の小学校の教材である。風のボタンを押すと空気の流れが起き、雲のボタンを押すと空気中の水蒸気が冷えて水の粒になり、雨のボタンを押すと水の粒が大きくなって落ちるようになる。雪のボタンを押して、スキーをするなら粉雪、雪だるまならボタン雪を降らせる。変わった雪を降らせるには、専用の『雪アダプター』(453)がある。

 

【使用目的】 家で「ゴロ ゴロ」しているのび太の雪が降ればおもしろいから外で遊ぶというので、ドラえもんは「気象シート」を出している。

 

【使用結果】 庭でシートをつなぎ合わせ、広範囲に雪をふらせることにした。最初、雪だるまを作るために、ボタン雪を降らせることにした。でっかい雪だるまを作ろうとしたら、次第に手が冷たくなってきたので、のび太はドラえもんに温かい雪はないかと身勝手なリクエストを始め出した。

 

ドラえもんはいろんなアダプターの中から、「ホカホカ雪」を「気象シート」の器具に「カシャ」と差し込むと、暑いくらいになり、懸命にダルマをつくると重くなるので、ドラえもんに「ひとりでにだるまになる雪は、ないかしら?」と虫がいい話をするので、ドラえもんは「いいかげんにしろっ」と怒って、家に帰ってしまった。

 

 のび太は「ロボットのヒステリーはみぐるしいものだなあ」と言いながら、あたりを見渡すと、「だるま雪」というアダプターが落ちていたので、「カシャ」と器具に差し込むと、一部分にしか降らなかったが、しばらくすると、雪のダルマさんになった。

 

  つぎに、「しろ雪」を試してみると、りっぱなすごいお城になった。「かっせん雪」を試すと、次から次へと雪合戦の玉ができたので、のび太ひとりで、雪のお城の上から、ジャイアンとスネ夫に「ドカ ドカ」と雪合戦の玉を投げまくって、ふたりを降参させている。

 

 最後に、「おんな雪」というよく意味のわからないアダプターが残っていたので、とても興味をもって試してみた。夕ご飯時、ママから「おそいわね」、パパから「いいじゃないか。のび太が外でむちゅうになって遊ぶなんて、めずらしいことだ」と会話を交わしていたころ、のび太は「助けてえ! 雪女がしつっこくおってくるんだよお」と涙を流して、逃げ回っていた。

[S09398A26150048001238/453]