いただき小ばん[★★]

[初出誌] 『いただき小ばん』、「小学二年生」19771月号、7頁、51コマ

[単行本]  『いただき小ばん』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第13巻」1977425日 初版第1刷発行、7頁、51コマ

[大全集] 『いただき小ばん』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 82010630日 初版第1刷発行、7頁、51コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 変更なし

 

 [梗概] のび太は寝ながら、「もう、がまんできない。しかし、めんどくさい。ああ、どうしたらいいんだろ。こまったこまった」とこぼしていた。ドラえもんから、「なにをそんなにこまってるの」と尋ねられると、のび太は気楽に、「歩かないで、どこへでも行ける機械ないの?」と答えている。

 

  ドラえもんも、珍しく、いとも簡単に「あるよ」といって、ひみつ道具「いただき小ばん」を出している。この小ばんを「背中にくっつけておけば、通りがかりのだれにでもくっついて、行きたいところへ、はこんでもらえる」

 

 のび太は学校でマラソンを走ってくたくたであったので、背中に貼り、ドラえもんにくっついて、トイレに行っている。外へ行きたかったので、買い物に出かけるママにくっていて出かけたが、方向が違っていたので、降りることにした。そこへしずちゃんがやってきたので、しずちゃんの背中に「ピタ」とくっついた。

 

 小ばんを返せと追いかけてきたドラえもんが、しずちゃんに触れると、「エッチ! おしりをなでまわしたりして!」ときつく叱られてしまった。ドラえもんはのび太に「やめないと、ろくな目にあわないぞっ」と注意している。

 

 広場で男の子たちがかけっこしようと言っていたので、のび太はしずちゃんから飛び降りて、一緒に競争に参加させてもらった。しずちゃんの用意ドンのかけ声で、みんなは走り出した。すぐ、のび太は男の子の背中に「ピタ」と貼り付き、ゴール手前で飛び降りて、一着になることができた。みんなから、のび太が走っているのを見なかったと抗議されると、のび太はすまして、「見えないほどはやかったのさ」と、とぼけている。

 

 ジャイアンに貼り付いて移動していると、スネ夫が「よう、ジャイアンくん」と呼びかけてきたので、のび太が「ジャイアンのばかやろう」と叫ぶと、ジャイアンのメリコミパンチがスネ夫の顔面にヒットしている。おもしろくてやめられなかった。

 

 ジャイアンがたっぷり歌のけいこをするため、ベンチに「ズシ」と腰を落とした。ジャイアンが「ボゲ~」と歌い出し、その上、強烈なおならを「プウ」とかましたので、おしりの下ののび太は「ハヒ ハヒ」の状態になってしまった。かろうじて家にたどり着いたのび太は、「オエ~」とうなりながら、「こ、これ返すよ…」と、ドラえもんにいうのが精一杯であった。

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