くすぐりノミで笑おう[★★★]
[初出誌] 『くすぐりのみ』、「小学二年生」1976年6月号、6頁、47コマ
[単行本] 『くすぐりノミで笑おう』、「藤子不二雄ランド ドラえもん短編第9巻」1985年2月8日 初版発行、6頁、47コマ
[大全集] 『くすぐりノミで笑おう』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 8」2010年6月30日 初版第1刷発行、6頁、47コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル『くすぐりのみ』が『くすぐりノミで笑おう』に変更
「ああ、つまんない」が「あ~あ、つまんない」に変更[73(1)]
「文くでもあるのか」、「とんでもない」が「なんかおれにもんくでもあるのか」、「ええっ、とんでもない」に変更[74(4)]
「ぼくだって同じだよう」が「ぼくだっておんなじだよお」に変更[75(5)]
「エヘエヘ…………、ああ、おかしい」が「エヘエヘ…………あーおかしい」に変更[75(6)]
「ヒイ、ヒイ」が「ヒイ~、ヒイ~」に変更[75(7)]
「さがせ」が「服の中をさがせ」に変更[76(7)]
「どうもすみません」が「どーもどーもすみません」に変更[76(8)]
[梗概] のび太は映画に連れていってもらう約束を、パパの都合でダメになったので、しょげかえっていた。ドラえもんから、笑っていれば何かいいことがあると言われたが、とても笑う気分になれなかった。ドラえもんは『くすぐりノミ』を出して、のび太を笑わせようとすると、ノミがドラえもんにたかって、「ブヒャ ゲラゲラ」と笑いが止まらなくなってしまった。
のび太もジャイアンも「ムスッ」としながら歩いていると、二人は鉢合わせになり、「おれは、今きげんが悪いんだ。ぼくだっておなじだよお」とけんかを始めようとしたところへ、笑いが止まらないドラえもんが近づいてきた。ノミがジャイアンにうつったので、ジャイアンが七転八倒しながら、笑い転げ出した。そのノミもジャイアンからピョンと飛び出して、どこかへ行ってしまった。
しばらくすると、ひとりの学生が「ワハハ アハハ」と笑いながら歩いてきたので、ドラえもんとのび太がその学生を裸にすると、落語を聞いていたためであった。そのノミは、散歩中のイヌのペスにうつり、さらに、そのイヌからのび太にうつったので、ドラえもんはのび太に「笑って幸せになりなさい」と言って家に帰ってしまった。
笑っているところへ、しずちゃんが金魚が死んだと言って泣きながら来たが、笑いが止まらなかったので、しずちゃんが怒ってしまった。さらに、禿げたおじいさんからも、「人のハゲを笑うとは無礼者っ」とステッキで殴られてしまった。
「ウヒャラ ウヒャラ」と笑っていると、のび太のパパが「やっぱり映画に行こう」と往来で誘ってくれた。笑ってばかりではっきりしないので、パパは「行くのか行かんのかはっきりしなさい。もういい。ひとりで行ってくる」と腹を立てて行ってしまった。
ドラえもんが「追いかけなくちゃ」と促すと、のび太は「笑いすぎて歩けないんだ」とこぼした。ドラえもんがそのノミに飛びはねさせればいいと忠告してくれたので、のび太は大きく「ピョン ピョン」跳ねながらパパを追い掛けた。
[S0810・I0909・027606]