カンゲキドリンク[★★]

【道具解説】 ハート型の容器に入ったひみつ道具である『カンゲキドリンク』を飲むと、うれしいこと悲しいこと、何でも人の何十倍にも感じることができるようになる。しかしながら、効き目は三十分しか続かない。

 

【使用目的】 玉夫おじさんが『少年百科』をプレゼントしてくれても、しずちゃんが忘れたノートを届けてくれても、のび太は人の親切を何とも思わないので、ドラえもんは「カンゲキドリンク」を取り出している。

 

【使用結果】 「カンゲキドリンク」を飲んで、のび太が玉夫おじさんに「すばらしいプレゼントほんとにありがとう。前からこんなのがほしくてたまらなかったの」とカンゲキして感謝すると、また何かを買ってあげようと言われた。

 

  しずちゃんの手をギュッと握って、カンゲキしながらさっきの件のお礼を述べた。その後、しずちゃんと宿題をし、問題を解いたりしてもらって、「す、すごい!! しずちゃん天才」と大カンゲキしていた。

 

 飲んで三十分たつと効き目が切れたので、再度「ドバ ドバ」と大量に飲んだ。しずちゃんのママからおやつをもらうと、「ポンポン」花火があがったときのようなオーバーなカンゲキ。散歩中の安雄やはる夫の前で、しずちゃんにおやつをもらったぞ!! と大喜び。

 

  「おやつもらったぐらいであんなにうれしいのかね。のび太はふだん、ろくに食べていないんだろ」といった二人の会話を聞いたママは、ドラえもんにみっともないと抗議している。

 

 いつもの広場の土管の上に立って、「生きるってなんとすばらしいことだろう」と謳歌しているのび太を、ドラえもんが連れて帰る途中、十円玉を拾うと、「ぼくは、日本一の大金持ちだ」と言い出す始末。スネ夫から、「こないだうちへきた時、この百円おとしていったぞ」と言われると、うれしさのあまり、「バタ」と倒れて、気絶してしまった。

 

  家に戻ると、インドから帰ったおじさんがお年玉を一万円くれようとすると、ドラえもんは「ダメッ」と大声で拒絶してしまった。

 

 ドラえもんが効き目の切れたのび太を広場に連れて行き、少し休んでいると、ジャイアンがやってきた。ジャイアンがおもしろそうな薬だからよこせと強要したので、ドラえもんはその薬を手渡した。横たわっていたのび太が気づいて起きあがり、薬をリクエストした。ジャイアンにやっちゃったと言うと、のび太はジャイアンを追い掛け、薬をもらおうとした。

 

  ジャイアンがすでに全部飲んでいたが、のび太が強引に「返せ」と叫んだ。ジャイアンは怒りも何十倍になり、すごい形相で追い掛けたきた。ジャイアンが途中石につまずいてぶっ倒れてしまった。すると、苦痛も普段の何十倍になり、道路上に座って、「のび太がいじめたあ。ワ~」と号泣し出した。

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