うちでの小づち[★]
[初出誌] 『うちでの小づち』、「小学二年生」1975年3月号、6頁、40コマ
[単行本] 『うちでの小づち』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第8巻」1975年7月25日 初版第1刷発行、6頁、40コマ
[大全集] 『うちでの小づち』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 6」2010年3月30日 初版第1刷発行、6頁、40コマ
【初出誌vs.大全集】
変更なし
[梗概] スネ夫は往来でドラえもんに、背が高くなる道具を出してほしいと頼んでいる。ドラえもんから「ちびでも、えらい人は、おおぜいいるじゃないか」と言われても、スネ夫は「ぼくは頭もいいし、顔もきれいだし、あとは、せがひくいことだけがなやみなんだよ」と懸命に訴えた。
ダメだとわかると、スネ夫は「もってないからかさないんだろ。ポケットになんでも入ってるなんて、いばってるくせに。うそつき」と毒づいている。
ドラえもんは少しややこしいが、打ち出の小づちらしきものを持っていた。例えば、ドラ焼きを出そうと思って打ち出の小づちを振ると、「コロン」と十円玉がでてきた。
ドラえもんが十円玉をいじくっていると、手から落ちて「コロコロ」と転がり、道路に出してあった戸棚の下に入ってしまった。それを持ちあげていると、引っ越し中のおじさんが出てきて、奥の部屋に運んでほしいと頼まれた。
さらに、テレビなどを運んで、おじさんから引っ越しが早く片付いたと感謝された。そして、終わった後どら焼きをごちそうになることになった。ふたりはどら焼きを食べたが、あまり得した気にはなれなかった。だから、ドラえもんもあまり使いたくなかった。
のび太が「こづかいほしいぞ、千円ぐらいでいい」と言いながら、打ち出の小づちを振ると、友だちの男の子が「何もいわずに、この千円うけとってくれ。中に手紙が入っているから」といって走り去った。
手紙には「きみに借りてた切手アルバムなくしちゃった。千円やるからかんべんな」と書かれてあった。のび太は「じょうだんじゃない。千円ぐらいでたりるもんか」と、顔を真っ赤にして怒りを表していた。
スネ夫がやって来て、ドラえもんが右手に持っている打ち出の小づちを見て、強引に借りている。のび太がこんなもの使ってもろくなことがないと注意しても、スネ夫は「せめてのび太より高くなりたい。せ、のびろ。せ、のびろ」と頭をたたくと、手から小づちがすっぽ抜けて、ジャイアンの頭に「ゴツン」と当たってしまった。
怒った、ジャイアンが小づちで思いっきりスネ夫の頭を殴ったので、大きなたんこぶができ、のび太より一センチほど背が高くなることができた。
[S0624・A0811・027503]