台風のフー子[★★]

[初出誌] 『のび太くん、台風をそだてる』、「小学二年生」19749月号、8頁、48コマ

[単行本]  台風のフー子』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第6巻」197511日 初版第1刷発行、9頁、56コマ

[大全集] 『台風のフー子』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 62010330日 初版第1刷発行、10頁、65コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『のび太くん、台風をそだてる』が『台風のフー子』に変更

 「フーン フーン」、「えっ、ふとんに入れてくれって?」、「あまえんぼ!」コマ挿入[128(7)]

「ンガー」、「おまえ、寝ぞうが悪いぞ!」コマ挿入[128(8)]

「文字なし」コマ挿入[129(1)]

 

「ゴ・ゴ…」、「フー子!」、「?」、「?」コマ挿入[129(2)]

「文字なし」コマ挿入[129(6)]

「わざとじゃないんだよ」、「ちょっと元気がよすぎたんだよ」、「フュン」コマ挿入[129(7)]

「文字なし」コマ挿入[130(1)]

 

「文字なし」コマ挿入[130(2)]

「でも……、かわいそう………」、「いけません!!」、「ご近所にもめいわくだ」コマ挿入[130(4)]

「フーン フーン」コマ挿入[130(5)]

「フウッ フウッ」コマ挿入[130(7)]

「文字なし」コマ挿入[131(1)]

 

「このすきにさようならしよう」が「むちゅうであそんでるすきに……」に変更[131(2)]

「フウン フウン」、「日曜には遠い空へ遊びにいこうな」コマ挿入[131(5)]

「三日後……」コマ挿入[130(6)]

 

「こりゃあ、たいへんなことになるぞ」が「こりゃたいへんなことになったぞ」に変更[131(8)]

「ガタ ガタ ミシ」の挿入[131(9)]

「このまま、台風が来たら」削除[132(1)]

「あっ、フー子」が「あ、フー子」に変更[132(3)]

 

「どこへ行くんだ」、「大型台風だぞ、吹き飛ばされちゃうぞ」コマ挿入[132(4)]

「どこへ行くんだ」が「フー子!!」に変更[132(5)]

「おっ、風がおさまってきたぞ!」コマ挿入[133(1)]

「フー子……」削除[133(3)]

「フー子……」コマ挿入[133(4)]

 

【単行本vs.大全集】

 「文字なし」コマ挿入[129(1)]

「ゴ・ゴ…」、「フー子!」、「?」、「?」コマ挿入[129(2)]

「ブオウ」、「ぼくにいじわるすると」、「フー子がだまっていないからね」コマ挿入[129(3)]

 

「文字なし」コマ挿入[129(6)]

「わざとじゃないんだよ」、「ちょっと元気がよすぎたんだよ」、「フュン」コマ挿入[129(7)]

「でも……、かわいそう………」、「いけません!!」、「ご近所にもめいわくだ」コマ挿入[130(4)]

 

「フーン フーン」コマ挿入[130(5)]

「フウン フウン」、「日曜には遠い空へ遊びにいこうな」コマ挿入[131(5)]

説明語「三日後……」コマ挿入[130(6)]

擬音語「ガタ ガタ ミシ」の挿入[131(9)]

「このまま台風が来たら」コマ削除[147(2)]

 

「どこへ行くんだ」、「大型台風だぞ、吹き飛ばされちゃうぞ」コマ挿入[132(4)]

「どこへ行くんだ」が「フー子!!」に変更[132(5)]

 

 [梗概]  ドラえもんの『四次元ポケット』は十分整理整頓されていないため、ポケットから取り出したタマゴが何であるかよくわからなかった。のび太はこのタマゴを気に入って、自分であたためて孵化すことにした。

 

  しばらくして、卵が孵化すると、ドラえもんによって、気象台の科学者が、実験のために作った台風のタマゴであることが判明した。のび太は台風の卵から孵化し、眼と渦巻きの風を持った奇妙な存在にフー子という名前を付けている。

 

 フー子のエサはローソクの熱い空気なので、ローソクを立てて、フー子にたっぷり食べさせた。学校から帰ると、のび太はフー子と広場で一緒に遊び、フー子は棒を投げると素早く犬のように取って、持ち帰ることができるようになった。ジャイアンがのび太をいじめると、フー子が風の力で投げ飛ばすこともあった。

 

 ふとんの中へ入れてくれって甘えることもあったので、入れてやると掛け布団が舞い上がってしまった。散歩中、しずちゃんから「かわいいわね」とほめられると、フー子が近づき、しずちゃんのスカートを捲り上げてしまった。

 

  家の中で飼っていたので、フー子がだんだん成長すると、家の中を荒らすようなことになり、とうとうママから捨ててきなさいと命令。

 

 のび太がフー子を空に連れ出し、夢中に遊んでいるスキに帰ろうとしたが、何度やってもうまくいかないので、とうとう家に連れて帰らざるを得なかった。その晩大型台風が日本に向かって北上しているというニュースが流れ、家中台風に備えて大騒ぎになった。その光景を見ていたフー子が家から飛び出し、大型台風に対決を挑み出した。

 

 テレビによると、日本から飛び出した小型台風が、大型台風にぶつかり、太平洋上で二つの台風が絡み合って全然動かない、という報道であった。しばらくすると、台風は二つとも消えてなくなり、のび太は台風一過の空を見上げ、涙を流しながら「フー子」とつぶやいた。

 

  のび太は「小さな風がまっていると、つい思い出しちゃんだ。フー子のことを」とドラえもんに告白している。

[S0618A0615027409]