家族合わせケース[★★]
【道具解説】 ひみつ道具である『家族合わせケース』に、新たにペアになった家族の写真を入れると、家族が入れ代わることになる。
【使用目的】 のび太もしずちゃんもスネ夫もママの理不尽さに深刻な悩みを持っていた。そこで、ドラえもんの提案により、しばらくママを取り替えることにした。そのためのひみつ道具としてドラえもんは「家族合わせケース」を出している。
【使用結果】 三人とドラえもんが土管のある広場に集まって、のび太が「ああ、ぼくぐらい、不幸な子は、いないだろうな」と愚痴をこぼすと、しずちゃんは「あら、うちのママのことしらないから、そんなこと、いうのよ」と反論し、スネ夫に至っては、「いや! どんなひどいママでも、うちのおにばばにくらべれば…」と拳をふるって訴えている。
それを聞いていたドラえもんが突然、「しばらく、ママをとりかえっこしてみたら」と、みんなが「えつ?」と驚くような提案をしている。そして、ドラえもんは六枚の写真をシャッフルして、のび太としずちゃんのママ、しずちゃんとスネ夫のママ、スネ夫とのび太のママ、といった三つの組み合わせを作った。その組み合わせの写真をひみつ道具「家族合わせケース」に入れた。
のび太が家に宿題のノートを取りに帰ると、ママからスネ夫は留守ですと言われてしまった。のび太がしずちゃんの家に入るのを恥ずかしがっていると、しずちゃんのママから、「なにしてるの、そんなとこで」と言われてしまった。
のび太はしずちゃんのママから「さっき、どなったでしょ。ピアノのレッスンのことで。あなたの気もちもかんがえるべきだったわ。ごめんなさい」と謝られたので、のび太は「いいママじゃないか。しずちゃん、ぜいたくだぞ」と思った。
しずちゃんもスネ夫のママから、「おこづかいあげます。さっきのことで、ママをきらいにならいでほしいざます」と穏やかに言われていた。一方、スネ夫ものび太のママから、「おやつなら、とだなにあるから、手をあらいなさい」と優しく言われ、のび太のいうことは大げさだと感じていた。
のび太が遊ぼうとすると、人形ばかりで、使えるものは何もなかった。それで、自らすすんで廊下拭きをしていると、バケツを持ったドラえもんと「ドン」とぶつかって、びしょぬれになってしまった。しずちゃんのママが着替えを出そうとすると、女の子の服ばかりで、「どうしてうちに女の子の服が…」と不審に思っていた。人間だけいれかえてもダメだということになり、急いで退散することにした。
三人が往来で会うと、お互いに問題がなく、親だって人間だから、神さまとちがって、時には、八つ当たりすることもあるという結論になった。「家族合わせケース」から写真を抜き取り、のび太が家に帰ると、しずちゃんのママがきていて、のび太のママから「どうしてしずちゃんとこで、パンツなんか忘れてきたの」と問い詰められることになった。
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