かげながら[★★]

【道具解説】 ひみつ道具である『かげながら』は明るいところでは見ることができないが、暗くなると見える頼もしいボディガードである。

 

【使用目的】 しずちゃんは今夜パパとママが出掛けるため一人ですごすことになった。のび太はしずちゃんに万一のっことがあったらと思い、ドラえもんに「かげながら」を出してもらっている。

 

【使用結果】 しずちゃんは「わーい、今夜だれにも叱られず、大っぴらに夜ふかしできるわ。いっぺん、深夜放送をみたかったのよね」と夜遅くまでテレビを見ていた。一方、のび太は「気になってねむれない!!」状態の上、「長いこと倉庫のすみにあった「かげながら」が安全にはたらくかどうか、きみには確信がもてるのか!」とドラえもんに質している。

 

 そうまでいうならということになって、ふたりは「どこでもドア」でしずちゃんの家に出掛けた。のび太とドラえもんは「居間からにぎやかな音がきこえる…。テレビだ! まだおきてたのか」と近づいていった。突然、「ドガギャッ ボカ ドタ ドタ ギュム!」とすごい音がしたので、しずちゃんは廊下の電気をつけて調べたが、別にかわったことはなにもなかった。

 

 家の外では、「ほんとのドロボーとみわけもつかないなんて!! でもたのもしいだろ。しかし…、あんなに頭が悪くて地震なんかのとき、適切な行動がとれるだろうか! テストする」となった。ドラえもんがひみつ道具『災難訓練機』を使って、マグニチュード七の直下型のにせの地震を起こした。「ドカン グラ グラ」となると、しずちゃんも「かげながら」も「ビュウ」と近くの空き地に避難したので、正解だった。

 

 しずちゃんが「シャガ シャガ」と歯を磨いている時、訓練機を使って火事を出した。「かげながら」は「ダダッ ドタン」と外に、しずちゃんをほっぽり出した。「やりかたはスマートとはいえないが、しずちゃんを救おうとする熱意は本物だ」と確認された。

 

 のび太は「しずちゃんよ、心安らかにねむりたまえ」、ドラえもんは「やさしい未来の夫にめぐまれて、しずちゃんはしあわせなんだ」と家路についた。しずちゃんが眠るために、部屋のスイッチを切ると、「かげながら」のシルエットが浮かび上がって、「キャーッ、オバケ!!」の悲鳴となった。

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