ペロ! 生きかえって[★★]

[初出誌] 『まほうのくすり』、「小学二年生」197111月号、9頁、55コマ

[単行本]  『ペロ 生きかえって』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第3巻」1974101日 初版第1刷発行、10頁、62コマ

[大全集] 『ペロ! 生きかえって』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 320091028日 初版第1刷発行、10頁、62コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『まほうのくすり』が『ペロ! 生きかえって』に変更

 「うそっ。また生きかえるのよっ」が「うそ。また、生きかえるのよ」に変更[179(1)]

 「のび太さんがいったのよ」、「ドラえもんにたのめばなんとかしてくれるって」コマ挿入[179(2)]

 

「知いらない」、「しばらく家にひっこんで、しずかちゃんと顔をあわせないようにしよう」コマ挿入[179(4)]

「いやっ、こんなにくるしそうだもの」が「いや。こんなに苦しそうだもの」に変更[180(2)]

 「クウン……」、「どうしたの。苦しいの?」コマ挿入[181(3)]

「ごめんねペロ」、「わたしには、どうにもしてあげられないの。ごめんね」コマ挿入 [181(4)]

 

「む」が「むっ」に変更[181(6)]

「もう、ねなくちゃだめっ」が「もうねなくちゃだめ」に変更[182(6)]

「いそげっ」が「いそげ」に変更[182(7)]

「じょうだんじゃないっ」が「じょうだんじゃない」に変更[183(1)]

 

「きっと、なおしてね」、「やくそくしたでしょ」、「きっとよ!」コマ挿入[183(7)]

「ゆうべの薬、きいてるかなあ」、「さあ……」コマ挿入[183(8)]

「ただ、いのるしかない」コマ挿入[183(9)]

 

 [梗概 のび太は「秋ばれの、気もちのいい日だねえ。こんな日はうきうきするね」と大声を出しながら、土管のある広場にやってきた。突然、スネ夫から「おい、ひどいことをいうな」と怒鳴られてしまった。しずちゃんが小さいころから飼い、しずちゃんの一番の仲良しで、しずちゃんのためなら、命がけで戦ってくれたぺロが死んで悲しんでいるところだった。

 

しずちゃんから「ワ~ン」と泣かれ,とても悲しげであったので、のび太はついにしずちゃんの目の前で「ぺロを生きかえらせよう」と約束をしてしまった。家に帰って、そのことをドラえもんに話すと、「死んだものを、生きかえらせるなんて。いくらぼくでも、できることとできないあことがあるよ」と言われ、「はやくことわってきてくれ」と言いつけられてしまった。


 しずちゃんの家にことわりに行くと、しずちゃんはパパやママから「もうあきらめなさい」と説得されていたが、「また、生きかえるのよ。ドラえもんにたのめばなんとかしてくれるって」と、のび太さんが言ったと言い張っていた。それを聞いて、のび太はとてもことわることができず、思案に暮れていた。


 しばらくすると、しずちゃんが野比家にのび太を呼びにやってきた。のび太はどうしたらいいのかわからないので、逃げて隠れていた。そこへ、ドラえもんがひみつ道具『どんな病気にも効く薬』を持ってきて、「タイムマシン」を使って、ぺロが死ぬ前にこの薬を飲ませることを提案しにやってきた。


 昨日の真夜中にタイムマシンで行くと、しずちゃんが苦しんでいるぺロを介護していた。様子を塀の外から観察していると、警官に見つかり交番に連れて行かれそうになったので、ドラえもんは警官に「タケコプター」を取りつけて難を逃れている。

 

夜も遅くなったので、しずちゃんはママとパパに説得されて、涙を流しながらぺロのいるところから離れている。そのすきに、ドラえもんとのび太はぺロに薬を飲ませると、ぺロは「パク」と飲んで、なぜか「カクン」と寝てしまった。


 やるべきことをやったので、もとの時間にタイムマシンで戻ると、しずちゃんは野比家で怒って二人を待っていた。しずちゃんはぺロを生きかえらせてもらうため、二人を引っ張って家に帰ると、ぺロが元気よく「ワン ワン ワン」と吠えながら、しずちゃんに飛びついてきた。

 

のび太とドラえもんは「きょうは、ほんとに気もちのいい日だね」と思い、しずちゃんも「秋空をとびまわりたいような、すてきな日ね」といった心境であった。秋空には、昨晩「タケコプター」を装着された警官がなぜか飛び回っていた。

[S0320A0318027111]