潜水艦で海へ行こう[★★]

[初出誌] 『せん水かんで海へ行こう』、「小学二年生」19718月号、9頁、54コマ

[単行本]  『潜水艦で海へ行こう』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第6巻」197511日 初版第1刷発行、9頁、54コマ

[大全集] 『潜水艦で海へ行こう』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 320091028日 初版第1刷発行、9頁、54コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 「あったりまえだ。友だちだい。まってろ、せん水かんをだすから」が「あったりまえだ、友だちだもん。まってろ、潜水艦を出すから」に変更[150(3)]

 「こおりがういてる。南きょくだっ」が「氷が浮いてる。南極だ」に変更[152(7)]

 

 「かっこいいだろ。うちのボートだぞ。きみたちのせてやるね」が「かっこいいだろ。うちのボートだぞ。きみたち乗せてんだぞ」に変更[156(2)]

 

 [梗概] スネ夫は海岸のモーターボートにパパの車で行って、乗船する予定であった。いつものように、ジャイアンとしずちゃんは乗せてもらうことができたが、のび太は「パパが運転して、あと三人乗ると満員になるという」理由で乗せてもらうことができなかった。

 

 ドラえもんに話すと、「のるなのるな。モーターボートがなんだ。こっちはせん水艦で行こう」と言ってくれたので、のび太は「ぼくがいやな目にあうと、いつも、たすけてくれる。きみは、いいやつだなあ」と涙を流して感謝している。

 

  ドラえもんの出したひみつ道具『せん水艦』は手のひらサイズであるが、「水に入れると、まわりの広さにあわせてのびちぢみする」 さらに、このせん水艦はあんまり遠くの水へはとどかないけれども、水から水へジャンプできる不思議なものである。

 

 お風呂でせん水艦に乗って、「ボヨヨン」とジャンプすると、氷の浮いているジュースの中であった。その後、「ボヨヨン」とジャンプすると、金魚鉢、洗濯機の中、湯飲みの中、子どものビニールプール、水洗トイレへと、次々と変なところにばかりジャンプしている。

 

 今度こそ、コンパスで進路を正確に測定したため、ドラえもんはまちがいなく海に着くと思った。「なんだか、ばかにあついよ。アチチイ。やけどしちゃう。たすけてえ」と、二人はせん水艦の中で叫んでいた。

 

モーターボートはスネ夫のパパの運転で、「ギャン ダダダダ」と海の上を疾走していた。スネ夫は「かっこいいだろ。うちのボートだぞ。きみたちをのせてんだぞ」と繰り返すので、ジャイアンから「おなじことばっかりいっている」とうんざりされていた。

 

 スネ夫が「ああ、あんまりゆかいで、のどがかわいた。あついお茶でものもう」と言って、魔法瓶のふたを開けた。すると、お茶の中には、「あちい」と言ってゆでだこみたいになって、乗っていたのび太とドラえもんのせん水艦が浮かんでいた。

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