ソノウソホント[★]
[初出誌] 『ソノウソホント』、「小学二年生」1971年7月号、9頁、56コマ
[単行本] 『ソノウソホント』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第4巻」1974年11月1日 初版第1刷発行、10頁、59コマ
[大全集] 『ソノウソホント』、「藤子・Ｆ・不二雄大全集 ドラえもん 3」2009年10月28日 初版第1刷発行、10頁、59コマ
【初出誌vs.大全集】
「じゃ、ぼうえんきょうだろ。だめっ、高いから」が「じゃ、望遠鏡だろ。だめ、高いから」に変更[139(2)]
「いいかげんにしなさいっ」が「いいかげんにしなさい」に変更[140(2)]
「ぼくのとうさん学しゃだよ。頭いいんだ」が「ぼくのおとうさん学者だよ。頭いいんだ」に変更[140(5)]
「そりゃ」コマ挿入[145(4)]
「いやだってのに！」コマ挿入[145(5)]
「のび太のとうさん日本一」が「のび太のおとうさん日本一！」に変更[146(2)]
「パチ パチ」挿入[146(2)]
「空をとべば」、「スウ」コマ挿入[146(5)]
「空をとべば、だんがんよりもはやく」が「弾丸よりもはやく」に変更[146(6)]
[梗概] 浴衣を着て夕涼みをしているパパに、のび太は「おとうさま！ お願いがあります」と言いながら、とても大きな石をげんこつで割ってほしいと頼んでいる。今日、土管のある広場で、お父さん自慢の話になり、ジャイアンが、おれのおやじさんは強くて、厚い板でも片手で「バリン」と割っちゃうと自慢し、おまえんとこのおやじにできるかと詰問し出した。
のび太がジャイアンから、「できるわけないよな」と言われたので、苦し紛れに、近くにあった石をげんこつで割っちゃうと言ってしまった。ジャイアンたちが家にやってくるので、強硬にお願いした次第である。
ドラえもんはのび太の苦境を察して、ひみつ道具『ソノウソホント』を不承不承取り出している。この道具を口につけてウソをつくと、ほんとになる。のび太がこの道具を口につけて、「とうさんは、げんこつで石をわるぞ」と叫ぶと、今まで横になっていたパパが「ムクり」と起き上がり、「ヒョコ ヒョコ」歩いて行って、みんなの目の前で大きな石を「バチン」と粉砕している。強さでは、のび太くんのお父さんが一番だということになった。
ジャイアンが悔しさのあまり泣いてとうちゃんに訴えると、とうちゃんは「なにい、みんなが、ばかにしたって」と憤慨し、のび太くんのおやじさんに、相撲で力比べを申し込むといきり立って、野比家に乗りこんできた。
のび太のパパは相撲に全然自信がなくて、しり込みしていると、のび太がこの道具を口につけて「おとうさんはすもうをとるぞ。きっと勝つぞ」と告げると、「いやだってのに！」と言いながら、ジャイアンのとうちゃんを投げ飛ばしてしまった。
調子に乗ったのび太はみんなの前で、とうさんはスーパーダンと言って、空を自由に飛んでもらっている。ドラえもんからやりすぎだと言われたが、最後に、のび太は「とうさんは、自転車と望遠鏡を買ってくる」と言って、二つの物を手に入れることに成功している。
[S0316・A0402・027107]